Glossary

ブロー成形・射出成形 用語集

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か行
さ行
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な行
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ま行
や行
ら行
わ行
英数行

あ行の用語

  • ●アイゾット衝撃試験
    衝撃に対する強さを評価する衝撃試験の方法である。合成樹脂の機械的性能の評価によく使われる。
  • ●アイボルト
    金型等の重量物を吊り下げるための頭部にリングのついたボルト。
  • ●アウトサート(成形)
    プラスチック製品に金属製ブッシュなどの部品を圧入し一体化させる加工方法。成形後、金型外で金属部品を挿入することから、成形時に金型内で部品を挿入するインサートと対比される。(インサート成形で金属部品が射出成形部品と比べて大きな場合をアウトサートと呼ぶ場合もある。)
  • ●アキュームレーター
    1)ブロー成形機の構成部品で、可塑化した樹脂を蓄積するもの、可塑化容量より大きな製品を成形することが可能になる。一般的に蓄積できる容量(リッター)で呼ぶ
    2)射出成形機の油圧回路に窒素ガスボンベの圧力を利用し、高圧大容量の油を蓄積する容器。
  • ●アクリル樹脂(PMMA)
    アクリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステルの重合体で、透明性の高い非晶質の合成樹脂である。特にポリメタクリル酸メチル樹脂(Polymethyl methacrylate、PMMA)による透明固体材はアクリルガラスとも呼ばれる。
  • ●アクリロニトリル樹脂
    不飽和ニトリルの一つであるアクリロニトリルを重合させて得られる樹脂。
  • ●アスベスト
    アスベストとは、天然で非常に細かい繊維状態にあるけい酸塩鉱物で、「石綿」とも呼ばれています。アスベストは、建築物の保温・断熱材として利用されていましたが、空気中に飛散するアスベストを吸い込むことで、肺癌や中皮腫の誘因となることが指摘されるようになりました。1975年に吹き付けアスベストは使用禁止、アスベスト含有保温材についても重量の0.1%以上含有するものについては製品の出荷が禁止されています。
  • ●圧縮降伏硬さ
    圧縮試験において材料に圧縮荷重を加えたときの降伏点硬さをいいます。
  • ●圧縮成形
    圧縮成形は、流動性のある熱硬化性樹脂を圧力を加えて金型内に充填させ、更に材料に圧力をかけながら金型の温度を200℃程度まで加熱し、熱硬化性樹脂を固めて成形します。
  • ●圧縮比
    押出機のスクリューにおける供給部の一つのねじ溝の構成する空間容積(V2)と計量部の一つのねじ溝の構成する空間容積(V1)との比(V2/V1)。
  • ●アニーリング
    熱または機械的な応力によって生じた成形品の残留応力を除去する為、適当な温度に保持した後、徐冷する作業工程                                                             アニーリングにより成形品の寸法安定性が向上し、反りを低減することができます。ナイロン等では一般的に行われます。
  • ●あばた
    プラスチック製品の表面に泡が噴火口のような形で残った成形における外観上の不良。樹脂温や型温が低い場合に発生しやすい。
  • ●アフターベーキング
    熱硬化性樹脂を成形後、一定温度のもとに一定時間加熱する操作をいう。二次架橋とも呼ばれ、加熱によって樹脂の硬化(キュア)状態をさらにすすめて、寸法安定性を向上することを主目的としている。
  • ●アルキッド樹脂
    ポリエステルの樹脂で主に塗料に使用されている。
  • ●アロイ
    ポリマーアロイ 複数のポリマーを混合することで、新しい特性を持たせた高分子のこと
  • ●あわ
    プラスチック製品の内部に空所として生じる不良。空気、水、ガスなどがプラスチック製品の内部に含まれて生じる。透明または半透明のプラスチック製品では外観上の不良となる。
  • ●アンギュラーピン
    アンダーカットの処理のため、金型開閉時、スライドコアを移動させるよう、金型の移動方向に対して所定の角度をもってはめ込まれたピン。傾斜ピンとも呼ばれる。
  • ●アンダーカット
    金型から成形品を取出すとき、そのままの状態では離型できない凸形状や凹形状のこと。スライドコアやルーズコアで対応する。
  • ●安定剤
    プラスチックの持つ特性を発揮させ、プラスチック製品の長期間の使用を維持させるための添加剤
  • ●移行
    プラスチック材料に配合された可塑剤、着色剤などが接触するものに拡散、浸透する事。ブリード
  • ●一軸延伸
    フィルムやシートなどプラスチック成形時に一方向にのみ延伸力をかける加工方法 延伸をかけた方向に対し強さが向上し、延伸方向に対し直角の方向には弱くなる。
  • ●糸引き
    射出成形で金型の型開き時、固化しきらなかった樹脂がスプルー頂点から糸状に伸びる成形不良。 糸引きした樹脂が製品や金型に付着すると、製品の外観不良や金型を傷つけます。
  • ●色ムラ
    成形材料として主原料に添加する着色剤が均一な分散ができず、製品表面に色調のムラが生じること。練り不足によるむムラ。
  • ●入れ子
    金型のベースに別体の金型ブロックをはめ込んで使用するキャビ・コア構造。
  • ●インサート
    予め金型の中にセットしておき、成形時に樹脂と一体化させる樹脂や金属等の部品
  • ●インサート成形
    インサートを使用する成形法
  • ●インジェクション成形
    射出成形  熱したプラスチック原料を金型内に射出充填し、冷却し固め製品を得る成型方法
  • ●インジェクションブロー成形
    熱可塑性樹脂の成形方法の一つ、インジェクション成形により底のあるパリソンを成形し、次いでパリソン中に空気を吹き込んで中空成形品を作る成形方法。
  • ●インターロック
    安全装置・保安装置の考え方の一つで、ある一定の条件が整わないと他の動作ができなくなるような機構のこと
  • ●インフュージョン成形
    グラスファイバーの成形方法の一種で、成形型に基材を設定し、フィルムを被せ密封した状態で真空ポンプを使い、型内部を真空状態にし、差圧を利用しながら樹脂を注入して基材に含侵させていく工法
  • ●インフレーション成形
    押出成形の一種で、ダイからチューブを押出し、この中に空気を吹き込み、膨らませてチューブ状のフィルムを作る方法。                                   ラップフィルム、ゴミ袋やポリ袋、食品保存袋、レジ袋などが製造される。
  • ●インラインスクリュ式射出成形機
    1本のスクリュに可塑化機能と射出機能を持たせた射出成形機
  • ●ヴァージン
    →バージン、新しい材料のこと
  • ●ウェブ(ウェビング)
    真空成形で、シートを凸型の上に乗せてシートの上から圧力を加えたとき、シートが型に密着する際シワが生じることがあり、このシワを「ウェブ」と呼び、このシワが生じることは「ウェビング」と呼ばれます。
  • ●ウェルド(ウェルドライン,ウェルドマーク)
    金型のキャビティ内で分流した溶融材料の2つ以上の流れが合流する時、合流部分で完全に融合しないでできるムラ。樹脂温度の低下、ガス等が原因となる。
  • ●受板
    金型可動側で型板(コアプレート)の下(背面)に設け、固定する役目の板。
  • ●打ち抜きロス
    真空成形などで製品部位を原反シートから切り離した際にでる枠などの端材。またはフィルムやシートなどのトリミング端材。
  • ●エアキャップ
    緩衝材として使うプチプチのこと
  • ●エージング
    物質が時間の経過につれて化学変化および他の変化を起こすことをいう。物理的構造、化学的構造あるいは両者の変化ならびに特性値の変化を生ずることが多い。
  • ●エービーエス(ABS)
    合成樹脂の一種で、アクリロニトリル (Acrylonitrile)、ブタジエン (Butadiene)、スチレン (Styrene)共重合合成樹脂の総称。 剛性、硬度、加工性、耐衝撃性、曲げ疲労性など機械的特性のバランスに優れ、表面の美観に優れた素材。家電や電気電子製品の各種外装・筐体・機構部品類、自動車パネルなど内装部品、文具・雑貨類、事務用家具部材等幅広く使用されている。
  • ●エジェクタ
    金型から製品を取り出す為に突き出す作動装置。突出し
  • ●エジェクタストローク
    エジェクタの突き出す距離。
  • ●エジェクタピン
    突出しピンともいい、成形品を金型から押出して取り出す。
  • ●エジェクタプレート
    突出し板ともいい、エジェクタピンなどを固定または動作させる。
  • ●エジェクタ力
    成形品を突き出すための力。
  • ●エッジビード
    熱可塑性樹脂を押出しフィルムやシートに成形する際、フィルム両端のエッジ部分の厚みが増し、ビード状(ひも状)に盛り上がる現象。ネックイン現象によりフィルムの幅が低下した分、厚さが増加する現象。
  • ●エム・アイ
    →メルトインデックス、メルトフローレート
  • ●エラストマー
    ゴムのように弾性に富む高分子、プラスチック
  • ●塩化ビニール(PVC)
    塩化ビニールの重合体で、熱可塑性樹脂として最も古く、耐水性・耐薬品性・電気絶縁性・難燃性・耐候性に優れ汎用性にも富むために多用される。用途によって可塑剤、安定剤などの配合を変え、SPVC(軟質)とHPVC(硬質)に分けらている。
  • ●エンコーダ
    機械的な移動量・方向や角度をセンサーで検出し、情報を電気信号として出力する装置
  • ●エンジニアリングプラスチック(エンプラ)
    PS、PP、PE等汎用プラスチックに比べ強度、耐熱性、耐衝撃性等の機能を強化してあるプラスチック。
  • ●延伸成形
    プラスチック材料を延伸すると強度が増すなど種々の物理的性質が向上します。その狙いから機械的な引き延ばしや、ブローによる引き延ばしなど樹脂成型品に延伸工程を加えた成形法を総称して延伸成形と呼びます。
  • ●延伸ブロー成形
    延伸ブロー成形は、インジェクションブロー成形のブロー工程に水平・垂直方向の2軸延伸工程を設けた成形法。ブロー工程に延伸ロッドと呼ばれる金属棒を挿入して加熱したプリフォームを垂直方向に引き伸ばし、同時に高圧エアーでプリフォームを水平方向にも伸ばして膨らませて金型に密着させ成形します。
  • ●延長ノズル
    射出成型でスプルを短縮するために成形機ノズルを金型奥のゲート部までまで挿入できるよう延長したノズルをいう。
  • ●エンドミル
    外周面および端面に切れ刃がある柄のついたフライスです。おもに溝削りや狭い平面の仕上げにつかります。
  • ●黄変
    プラスチックが光、熱、化学薬品、空気中の酸素などの作用によって黄色に変色すること。
  • ●オージー(OG)
    オフグレードの略 メーカーの規格値から外れてしまった樹脂原料
  • ●オーバーパック
    成形時金型のキャビティ容量以上に樹脂を充填することをいう。バリやクラックの発生、金型の破損等発生することがあります。
  • ●押出圧力
    押出機から溶融した材料を押出す際、そのスクリュー先端部に生じる圧力(背圧)。
  • ●押出機
    押出成形する機械で、スクリュー押出機ともいう。その形式はバレル内にスクリューを1本備えた単軸押出機と2本以上を内蔵する多軸押出機とに大別される。
  • ●押出成形
    押出成形は、射出成形、ブロー成形や圧縮成形などと同じく、熱可塑性樹脂で金型を用いて成形加工する方法です。 押出成形では、金型(ダイ)から連続的に押し出された成形品を金型外で冷却・固化することで生産します。
  • ●押出速度
    押出成型で材料が押出ダイから押し出される速度。
  • ●押出ダイ
    押出成型で連続的に一定形状の押出製品を作るために、押出機出口の先端に取り付けるダイ。異形押出しの口金やコートハンガー型のTダイなどがある。
  • ●押出ヘッド
    押出機の出口とスクリュー先端との間の部分。通常はこの部分に未ゲルや異物などを除去するためにスクリーンメッシュやブレーカープレートなどを設ける。
  • ●押出量
    単位時間に押出機から押出される溶融樹脂材料の重量をいい、Kg/hで表す。
  • ●オフセット印刷
    印刷版に付けたインキをいったんゴムブランケット等の中間転写体に写し取り、このインキを被印刷体にのせる方法。
  • ●折径
    インフレーションやリング、チューブなどで断面の輪を半分に折った長さのこと。
  • ●温度制御ゾーン
    押出機で加熱シリンダやノズルなど、温度を制御する領域のこと。

か行の用語

  • ●回転成形
    ブロー成形と並び中空製品を成形する方法。熱可塑性の粉末樹脂材料を金型内に入れ、加熱炉の中で回転させながら、型の内面に材料を均等溶融させ、冷却固化して成型品を得る方法。ブロー成形と比較し、一般的に製品単価は高く、金型は安くできることが多い。
  • ●回転成型
    粉末状やペースト状の流動性の良いプラスチック原料を分割できる中空の金型に入れ、金型を加熱・回転させ遠心力により金型内面に溶融樹脂の付着層を形成する成形方法。大型中空品などの製造に適しています。
  • ●ガイドピン
    セットとなる金型の位置を正しい位置に定めるために用いられるピンのこと。
  • ●架橋
    架橋とは、主に高分子化学においてポリマー同士を連結し、物理的、化学的性質を変化させる化学反応のことである。 橋架けともいい、代表的な架橋としてゴムの加硫が知られる。
  • ●かさ密度
    一定容積の容器に目一杯充てんし、その内容積を体積としたときの密度のこと
  • ●ガス溜まり
    金型内部にある空気や樹脂から発生したガスが、成形時流入してきた溶融プラスチックによって押し出されず、逃げ場がなくなってしまう現象のこと、ショートショットやガスやけ不良の原因となる。
  • ●ガスバリア性
    空気中の酸素、二酸化炭素などの気体や水蒸気を外部から遮断する性質、性能のこと。ガス透過度
  • ●ガス抜き
    射出成形において型内にある空気や成形時に樹脂から発生する揮発性のガス等を逃す為の装置
  • ●化石燃料
    化石燃料は、地質時代にかけて堆積した動植物などの死骸が地中に堆積し、長い年月をかけて地圧・地熱などにより変成されて化石となった有機物のうち、人間の経済活動で燃料として用いられるもの.
  • ●可塑化
    可塑化とは、高分子材料の成形加工特性や柔軟性を向上させるために,添加剤(可塑剤)を加えるか,温度(熱可塑)を上げることにより,高分子材料の溶融粘度,ガラス転移温度,弾性率などを低下させることをいう。
  • ●可塑化シリンダ
    射出成型機でホッパから投入されたペレットに熱を加えて溶融させる部位。
  • ●可塑化能力
    可塑化能力は、プラスチック射出成形機の能力を表す方法のひとつ。単位時間当たりに成形材料を可塑化、溶融できる材料の質量の最大値のことで、(kg/h)で表されます。
  • ●可塑剤
    可塑剤(かそざい)とは、ある材料に柔軟性や弾性を与えるために添加される物質の総称.
  • ●可塑性
    可塑性とは、個体に外から力を加えたときに変形させることができ、その後力を加え続けなくても元の形に戻らない性質のことを表した言葉です。
  • ●型開時間
    型開きの動作開始から完全に開き終わるまでの時間。
  • ●型開速度
    型開時の可動側プラテンの移動速度。
  • ●型締装置(型締機構)
    金型を開閉させ、型締力を加える装置。
  • ●型締方式
    射出成形機で金型を閉じる方法のこと。トグル式・直圧式などがある。
  • ●型締力
    金型に溶融樹脂が充填される圧力に対抗して、金型を閉じておくために型閉めに加える力のこと。tonまたはkNで表す。
  • ●型開き力
    型締めが解放された後、金型を開くために可動プラテンが後退するために発生する力。
  • ●可動盤
    射出成形機の型締機構の一部で、金型を開閉する際の可動側のダイプレートのこと。金型の可動側を取り付ける固定盤。
  • ●可動プラテン
    射出成型機において金型を開閉する際の可動側のプラテンのこと。
  • ●滑剤
    滑剤(かつざい)は、粉末 、固体 、顆粒状の素材を加工する際に、素材と加工機、また素材の粒子同士の 摩擦 を軽減させる目的で使用される添加剤。
  • ●金型
    樹脂原料を加熱溶融して注入し.一定の形状に成形するための金属製の型。
  • ●金型温度
    金型の設定温度、または実測温度。金型温度は、熱可塑性樹脂の場合、溶融・硬化に与える影響は大きく、成型品の品質における重要な要因である。
  • ●金型温度調節機
    加熱装置を備え、金型の温度を一定値に調整または保持するための装置。媒体に水や油またはエチレングリコールなどを加熱して金型の回路にポンプで循環させて温度の調整または保持をする。
  • ●金型冷却機
    冷凍装置を備え、冷却水の温度を低くして循環させることが出来る装置。金型に加工された冷却回路に通水して金型温度を特に低くしたい場合に使用される。
  • ●加熱シリンダー
    押出機本体の一部で、加熱シリンダーの中で、外部ヒー ターによる加熱と、スクリューの回転とシリンダー内壁との せん断力やせん断による摩擦により、可塑化する。
  • ●型閉時間
    型閉めの動作開始から完全に閉め終わるまでの時間。
  • ●型閉速度
    型閉時の可動側プラテンの移動速度。
  • ●型開閉ストローク
    成形品を取り出すために必要な距離を得るために金型を開く、可動盤の移動距離。
  • ●カラープレート
    色調を決める為のプレートのこと
  • ●顆粒
    大きさが径 約1~3mm程度の粒。グラニュール
  • ●加硫
    加硫とは架橋反応の一種で、ゴム系の原材料(生ゴムなど)を加工する際、弾性限界を大きくするために硫黄などを加える工程のこと。
  • ●カレンダー成形
    ゴムの圧延加工と同様に、加熱したロールとロールの間で樹脂を練りながら溶かし、所定の厚さに引き延ばす方法。フィルムやシートのような幅の広い平らな製品を作る方法
  • ●乾燥機
    成形前のペレットを温風・熱風などで乾燥させ、良質な成形品を得るための装置。
  • ●環境ホルモン
    環境ホルモンとは、内分泌の機能に変化を与え,それによって個体やその子孫あるいは集団(一部の亜集団)に有害な影響を引き起こす外因性の化学物質あるいは混合物。
  • ●顔料
    顔料は、着色に用いる粉末で水や油に不溶のものの総称。水や油に溶けるものは染料と呼ばれる。
  • ●木型
    木型は、木材で作られた型のことで、木型の材料は、樫や檜、桜、朴などがあります。耐用は短かいですが加工しやすく安価であるためサンプル型として使われることが一般的です。真空成型、注型など低温、低圧で成形できる場合に採用されます。
  • ●気泡
    製品内部に空気、水、ガスなどによる空洞を内包する現象。可塑化中に発泡することや、冷却過程で樹脂の収縮により内部気泡ができることもある。ボイド
  • ●気密性
    密閉した気体が外部に洩れない、または減圧した内部に気体が流入しない性質。隙間がない程度のこと。
  • ●亀裂(クラッキング)
    製品が内部応力、外部からの衝撃または環境などの影響を受けて発生する割れ。
  • ●キャビティ
    Cavity 空洞(虫歯の穴)から、成形用金型において、成形品に該当する空間部分のこと。 射出成形では、この空間を主に形成している雌型(固定側)を指す場合もある。
  • ●キャビティ内圧
    射出成型時、キャビティ内にかかる圧力または必要な圧力のこと。成形条件を決める要素の一つ。
  • ●キュア(硬化)
    モノマーの重合反応や、ポリマー同士の架橋により硬さが生じること。硬化。
  • ●吸水
    乾燥した材料が空気中の水分を吸収することをいう。吸水した材料はシルバーストリークやボイドなどの不良原因になることがある。
  • ●共押出フィルム
    2台以上の押出機から押し出された複数の溶融樹脂を合流させ、押し出した多層フィルム。
  • ●共重合体
    共重合体は、2種類以上の モノマー(単量体) を重合させ ポリマー(重合体) にしたもの。 2種類のモノマー(単量体)を用いたものをコポリマー(二元共重合体)という。
  • ●強化プラスチック
    強化剤を加えたプラスチックで、複合材料の一つ。
  • ●強化剤
    繊維状の素材またはそれを加工したものでプラスチックの力学的な強さを強化する為に用いる材料。補強材
  • ●金属型
    金属型は、木型・樹脂型に対して金属製の型のこと。鉄やステンレス、アルミ合金や亜鉛合金など、さまざまな金属類の型があります。冷却効率が良く、耐久性も高いため、量産に適しています。
  • ●クッション量
    射出成形の保圧を有効に効かすため,射出時にスクリュ先端部の溶融樹脂を残す樹脂量のこと。
  • ●曇り
    透明なプラスチックの内部または表面の不透明なくもり状の外観をいう。
  • ●クラック(割れ)
    亀裂、ひび割れのこと
  • ●クリーンエネルギー
    クリーンエネルギーとは、二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)などの有害物質を排出しない、または排出量の少ないエネルギー源のこと。
  • ●グリーン調達
    グリーン調達とは、企業などが原材料、部品、資材、サービスを選定・調達するにあたり、品質や価格、納期以外に環境負荷の小さいものを選択基準として考慮すること。
  • ●ケイ素樹脂
    ケイ素化合物を主成分とする合成樹脂。通常、高分子シリコーンを主成分とするシリコーン樹脂を意味する。
  • ●計量
    スクリュー回転によって材料を溶融~圧縮混練することでスクリューは後退していき、それにより前方で材料は溜まっていき、充填に必要な量を満たすまで後退し計量します。この一連の動作を計量といいます。
  • ●計量フィーダ
    計量フィーダとは、粉・粒・液等の状態の原料を、設定された一定量に計量して次工程に供給する装置のこと。
  • ●ゲート
    溶融した樹脂を成形機から金型(キャビティ)に流し込むための入口。ゲートの種類としてダイレクトゲート、サイドゲート、オーバーラップゲート、ファンゲート、フィルムゲート、ディヅクゲート、リングゲート、タブゲート、サブマリンゲート、ピンポイントゲート、傘ゲートなどがある。
  • ●ゲートカット
    成形品とランナーを切り離す行為をいう。自動機や手作業によるゲートカットや、金型内でゲートを分離する方法等により工数を削減する。
  • ●ゲートシール時間
    射出工程で金型に溶融樹脂が充填されてからゲート部の樹脂が固化するまでの時間のこと。これよりも保圧時間が短い場合、金型内から樹脂が逆流し、成形品の重量や寸法のバラつく要因となる。ゲートシール後はキャビティ内部に圧力は伝わらず保圧は効きません。
  • ●ゲートバランス
    射出成形用金型において多数個取りの場合、成形材料が各キャビティに同時に充填されるよう、あるいは一つの製品に対し多点でゲートを設ける場合、キャビティ全体に同時に充填されるよう、ゲートの配置や長さ、断面積等のバランスのこと。
  • ●結晶性樹脂
    結晶化とは分子が規則正しく整列した状態の事で、樹脂の温度が「結晶化温度(Tc)」まで低下し固化したとき、分子が規則的に並んだ「結晶部分」を持つものを結晶性樹脂といいます。
  • ●原色(げんしょく)
    そのプラスチック原料本来の色目のこと。ナチュラルカラー
  • ●コア
    金型の中子または成形品の内面を形成する部分、またはアンダーカット部分を形成する部分のこと。
  • ●コアピン
    製品形状に細い孔やネジ止め用ボスを設ける場合にスリーブ突出しを利用するが、スリーブピンの中に入るコア側の中子ピンのこと。
  • ●コアプレート
    稼働側本体部分のこと、可動側型板ともいう。
  • ●硬化時間
    加熱溶融化した樹脂を金型に注入して成形された成形品が、冷却固化して金型から取り出せるまでの時間。
  • ●公差
    公差(こうさ、tolerance)とは、機械工学に代表される工学において許容される差のこと。基準値と許容される範囲の最大値および最小値の差を許容差、最大値と最小値の差を公差と呼びます。
  • ●硬質ポリ塩化ビニル(PVC)
    塩化ビニルは CH2=CHCl という組成の単量体で、これを重合したものがポリ塩化ビニル(PVC)です。可塑剤の添加量によって軟質・硬質に別れ、可塑剤を全く含まないか僅かに含むのが硬質ポリ塩化ビニルです。硬質ポリ塩化ビニルは、安価で軽量という利点があり、特に水道用(通称塩ビ管)は低真空~中真空用の配管などに用いられます。
  • ●高密度ポリエチレン
    高密度ポリエチレン(High-density polyethylene、HDPEまたはPE-HD)は、繰り返し単位のエチレンが分岐をほとんど持たず直鎖状に結合した、結晶性の熱可塑性樹脂に属する合成樹脂。他のポリエチレン(PE)と比較し硬い性質から硬質ポリエチレン、製法から中低圧法ポリエチレンとも呼ばれる。旧JIS K6748:1995において高密度ポリエチレンとは密度0.942以上のポリエチレンと定義されている。
  • ●合成樹脂
    合成樹脂は、化学反応により人工的に作られた高分子体で、自然界から採取される天然樹脂に対比したものを総称しています。
  • ●コールドスラッグ
    ノズル先端の樹脂が、冷えて固化したもの。コールドスラッグは次ショットで、ゲートを詰まらせたり製品に混入し成形不良となる。
  • ●コールドスラッグウェル
    コールドスラッグが逃げるように、スプル下端やランナ末端に設けた樹脂溜めのこと
  • ●コールドランナ
    ホットランナーに対し、成形品に付いた状態で、一緒に冷却され、取り出されるランナーのこと
  • ●固定盤
    成形機の型締機構の一部で、開閉運動を行わない側のダイプレートのこと。金型の固定側を取り付ける取付盤。
  • ●コポリマー
    共重合体
  • ●コロナ処理
    コロナ放電を製品の表面に当て、改質させる表面処理技術
  • ●コンパウンド
    プラスチック原料に可塑剤、充填剤、着色剤、安定剤等を溶融混錬し、そのままの状態で成形できる状態にした材料
  • ●混練
    加熱溶融後、成形前に素材や配合剤などを均一・均質にすること。ニーディング

さ行の用語

  • ●サージング
    溶融樹脂をダイから押し出した際、波打つような厚み変動が生じる現象。脈動
  • ●サーボモータ
    サーボ機構において回転位置、回転速度を制御することができるモータをいう。電動式成形機において型締機構及び射出機構を駆動させるために使用する。
  • ●再生原料
    射出成形などでランナー、スプルー、成形不良品などを粉砕して再使用するプラスチック原料。リサイクル原料
  • ●最小型厚
    成形機に取り付けることができる最小の金型厚さ。
  • ●最大型厚
    成形機に取り付けることができる最大の金型厚さ。
  • ●サイド(スライド)コア
    型開閉方向とは異方向に動くコアで、製品のアンダーカット形状を成形するために使用する。アンギュラーピンや油圧シリンダーを使用して動作させる。
  • ●サイドゲート
    射出成形製品の側面から成形材料を充填するゲートの種類
  • ●サックバック
    射出成形において、保圧後や計量後に成形機のスクリューを一旦止めて後ろに下げること。 主にノズルからの樹脂漏れを目的にノズル内の圧力を下げるために行う。
  • ●雑色
    単色ではなく複数の色が混ざっているもの。複数の色の成形品を粉砕して混ぜたり、印刷のついた成型物の粉砕も雑色となる。
  • ●サブマリンゲート
    ゲートを金型のPL面から潜らせて製品に充填する方式のゲート方式で、型開き時に自動的に成形品と切り離すことができる。(トンネルゲート)
  • ●酸化防止剤
    空気中の酸素によって,酸化・変質するのを防ぐ目的で添加される物質。
  • ●サンドイッチ成形
    一般的な射出成形機に、射出装置を追加し、コア層とスキン層で異材を同時に成形する技術。軽量化やリサイクル用途等に使用する。
  • ●シート
    厚さ250μm以上のプラスチックの薄い板状のもの、厚さが250μm未満のプラスチックの膜状のものはフィルム
  • ●シート成形
    プラスチックシートを成形する成形方法。真空成形、圧空成形、熱成形などがある。
  • ●ジェッティング
    ゲートからキャビティ内に射出された低温の樹脂が、ひも状のまま固化して成形品の表面に成形品の表面にみみずが這ったような跡が発生する現象の事。
  • ●色相
    色の三属性(色相・明度・彩度)のひとつ。有彩色の色を,他の色と区別ための特質で、赤み・黄み・青みなど。色合いのこと。
  • ●自消性
    自己消火性のこと
  • ●射出
    可塑化した成形材料を閉じた金型に設定した速度・圧力で流し込むこと
  • ●射出圧縮成形
    射出成形において、わずかに開いた金型に成形材料を充填した後に、金型や型締め機に組み込んだ油圧シリンダーなどによって金型を閉め、成形品を加圧・圧縮する成形法。
  • ●射出圧力
    成形材料を射出する時のスクリュまたはプランジャの先端圧力。単位はkgf/cm2又はMPa。
  • ●射出シリンダ
    計量した樹脂に、加熱・スクリューによる混錬・圧縮などを行い蓄える筒状部位のこと。
  • ●射出質量
    1ショットで射出される成形材料の質量。
  • ●射出ストローク
    加熱溶融した成形材料を射出する時の、スクリュまたはプランジャの移動距離。
  • ●射出成形
    熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂の成形方法のひとつ。成形材料は射出シリンダーの中で加熱溶融され、流動化した成形材料は射出プランジャー、またはスクリューによって押し出され、固く閉じた金型の中に圧力で注入・冷却されて成形される。
  • ●射出成形機
    成形材料の供給、加熱可塑化、金型への射出、冷却固化、型開き、成形品突出し、型閉じの一連の作動を行うプラスチック加工機。
  • ●射出装置
    成形材料を可塑化し、射出する装置。
  • ●射出速度
    射出速度は、金型内へ溶融したプラスチックを充填する際のスピードのことで、スクリュまたはプランジャの前進速度。単位はmm/sとなります。
  • ●射出吹込成形
    射出で試験管状パリソンを成形した直後にブローで型に密着。
  • ●射出方式
    射出装置の方式による分類で、プランジャー式、プリプランジャー式、スクリュー式がある。現代ではスクリュー式が最も代表的。
  • ●射出ユニット
    射出成型機で、樹脂を加熱溶融し、型に射出するまでの上流側の装置部位。
  • ●射出容量
    射出成形スクリューのスクリュー後退位置とゼロ スクリュー位置の間の距離のことで、計量ストロークとも言います。
  • ●射出率
    単位時間当たりの理論射出体積。スクリュまたはプランジャの断面積と射出速度との積。
  • ●シャルピー衝撃試験
    切り欠きのはいった角柱状の試験片に対して高速で衝撃を与えることで試験片を破壊し、破壊するために要したエネルギーと試験片の靭性を評価するための衝撃試験
  • ●樹脂
    天然樹脂と合成樹脂の2種類があり、前者は植物の代謝生成物(セラックのみは昆虫の分泌物)であり、マツの樹皮に傷をつけると松脂が分泌する。これはいわゆる高分子化合物ではなくテルペン類が主成分である。一方、合成樹脂はプラスチックの日本名のようなもので、フェノール樹脂が松脂のような性状を示したので(実はまったく違うものである)、このような名称が生まれてきた。(日本大百科全書より抜粋)
  • ●樹脂型
    樹脂型は、樹脂のブロックを切削して作られた型です。機械加工で型を作ることができるため、ある程度精度が必要なサンプルの制作に適しています。真空成型の特に厚物成形に多く用いられますが、熱が逃げにくいため、冷却に時間がかかることが大きなデメリットです。
  • ●収縮
    成形品が成形直後の冷却過程で収縮すること。収縮する程度は材質によって異なる。
  • ●周辺機器
    樹脂成形機に直接又は周辺に設置されるなどして、成形に関する付帯作業のための装置や作業の自動化・省力化のための機械装置をいう。
  • ●充填
    金型キャビティ内に溶融樹脂を充満させること。
  • ●充填圧力
    射出成形において、充填圧力は、樹脂を金型内へ充満させるための圧力のことで、一次圧力とも呼ばれています。単位は、MPa、またはkgf/cm2です。
  • ●充填材
    樹脂材料に充填材としてミクロサイズやナノサイズの物質を混ぜ合わせることで、強度や耐熱性、各種耐性を高めたり、新しい機能を持たせたり、コストを下げたりといったことが可能になります。フィラーとも呼ばれます。
  • ●充填率
    キャビティ内に樹脂が充満した状態を100として、どれだけの割合の樹脂が充填されたかの指標。
  • ●重合
    簡単な構造をもつ分子化合物が二分子以上結合して分子量の大きな別の化合物を生成する反応。
  • ●重合接着
    アクリル樹脂の接着方法の1つで、接合したいアクリル材の部分にモノマーを流し入れ接合する方法です。溶剤接着より接着強度が強く、外観上も美しいため、水族館の大型水槽パネルの製作などにも使用されます
  • ●ショートショット
    成形材料が金型のキャビティ内全体に充填されていない現象
  • ●シリコーン
    ケイ素樹脂。メシロキサン結合による主骨格を持つ、合成高分子化合物の総称
  • ●シルバーストリーク
    銀条、シルバー。 射出成形製品の表面に樹脂材料の流れ方向に沿って銀色の筋が発生する現象をいう。材料の乾燥不足や、材料の熱分解によりガスの発生等が原因になる。
  • ●真空成形(バキュームフォーミング)
    真空成形は、型に小さい通気穴を空けておき、加熱して柔らかくしたシー・プレートをその型に被せ、型とシートの間にたまった空気を通気穴から吸引することで、シートが型にピッタリと張り付きます。その後冷却して成形します。シート外周部はクランプして固定していますので成型後トリミングして除去するのが一般的です。真空成形は、バキュームフォーミング とも呼ばれ、大面積の成形品を安価な型の費用、短納期で製作することができます。
  • ●真空注型
    真空注型とは、FRPやシリコンゴムを型として使用し、真空中でその型に樹脂を流し込み成形する技術です。真空注型では真空漕の中で真空状態で樹脂を流し込むため型の隅々まで樹脂が行き渡り、気泡ができにくいというメリットがあり、その成型品は精度が高く、短期間、低コストで製作することが可能。
  • ●スーパーエンジニアリングプラスチック
    エンジニアリングプラスチックより更に耐熱温度が高く(約150℃以上)、強度や難燃性を持つ材料
  • ●スクラップ
    成形不良品、ランナー、バリなど再生使用可能なプラスチック
  • ●スクリーン
    各種樹脂成形機において溶融樹脂の不純物を取り除くため樹脂の流路に設けられる金属製の網 
  • ●スクリーンパック
    スクリーン(金網)を複数枚重ね組み合わせたもの
  • ●スクリュL/D
    スクリュの有効長さ(L)とスクリュ直径(D)との比。
  • ●スクリュー
    押出機のバレル内において回転させるらせん状の溝を切ってあるシャフトのこと。回転させながら供給部、圧縮部、軽量部のゾーンを移動させ溶融し混練する。
  • ●スクリュトルク
    スクリュを回転させるトルク。
  • ●スクリュプリプラ式射出成形機
    インラインではなく可塑化スクリュとは別に射出シリンダーを独立して設け、プランジャを前進させて樹脂を射出する方式の射出成形機をいう。
  • ●スクリュヘッド
    スクリューの先端に取り付けて、主に成形材料の逆流を防止する部品。 逆流防止タイプ、ストレートタイプなど種々の形式がある
  • ●スクリュ圧縮比
    スクリューの供給部(ホッパ下の根本の部分)と計量化部(先端部)の溝部の1ピッチあたりの体積の比のこと
  • ●スクリュー・インライン式
    スクリューが成形材料を可塑化すると同時にプランジャの機能を持つ方式。1本のスクリュに可塑化しながら後退し、前進することで成形材料を押し出せるようになっている。一般的な射出成形機やゴムの成形機に使われる。インラインスクリュー式
  • ●スクリュ回転速度
    スクリュの毎分回転数。
  • ●スクリュ直径
    スクリュの呼び外形寸法
  • ●スクリュ有効長さ
    スクリュー溝の軸方向長さ。
  • ●スチレンモノマー
    ポリスチレンやABS樹脂等のプラスチックやゴム・塗料の原料となる化学物質 
  • ●ストランド
    押出され冷却されたスパゲッティ状の樹脂 ストランドをカットしたものがペレット
  • ●ストリッパープレート
    射出成形用金型において、成形品の自動取出しに用いる金型部品をいう。エジェクターピンでは製品が縦に長すぎ取出しが困難であったり、意匠的にエジェクターピンの跡がつくのを避ける場合に使用される取出し板をいい、金型が開くとき成形品を自動的に突き出す。
  • ●スパイダーマーク
    ウェルドラインの一種。 押出成形で、溶融樹脂がダイを通過する際、マンドレル(心棒)を固定し支持するための部分(スパイダー)で、樹脂の流れが分割され発生する線状の痕。
  • ●スプルー
    射出成形でノズルからランナーまたはゲートまでの溶融樹脂の流路で、円錐形の部分。
  • ●スプルーブッシュ
    金型の入口。ノズルが当たる部分に使われる部品で摩耗しやすい。
  • ●スプレーアップ成形
    FRPの成形方法。スプレーマシンを使って、繊維強化材切断しながら樹脂、硬化剤を一緒に吹きつける成形法
  • ●スライド
    成型品にアンダーカット部がある場合、成形品が離形できるように用いる金型部品のこと。スライドコアとも呼ばれる。
  • ●スリープレート金型
    射出成形用金型において、固定側型板と可動側型板との間に、もう一枚ランナーを離型させるためのランナーストリッパープレートを加え3つの部分から成立っている金型。ゲートの位置を複数設けることができ 型開時に自動でゲートカットすることができる。
  • ●スリップ剤
    成形時、金型面との粘着防止、材料同士の粘着防止、材料の流動性の改良、材料内部あるいは金属面との摩擦減少など、物理的な安定性や成形性の向上のために樹脂に添加される。
  • ●成形
    プラスチック(樹脂)成形とは、熱を加えて溶かしたプラスチックを狙いの形に成形する加工法です。 射出成形やブロー成形などさまざまな成形法があり、材料であるプラスチックの特性や狙いの製品形状などによって、使い分けられています。モールディングのこと。
  • ●成形・成型
    「成形」とは、「形を作ること」という意味です。何らかのものを、ある1つの形に作りあげることを指します。また「成型」の意味は、基本的に「成形」と違いはありませんが「型などを用いて素材を一定の形に作ること」といった意味を持ちます。
  • ●成形圧力
    成形の際、溶融した樹脂材料を金型内に送り、加圧して所定の形を与えるのに必要な圧力のこと。
  • ●成形温度
    成形の際、成形材料を加熱して成形可能な溶融状態にするために必要な温度のこと。
  • ●成形サイクル
    1回の成形加工を開始してから終了するまでの単位時間のこと。
  • ●成形収縮
    成形品が成形直後の冷却過程で収縮すること。収縮する程度は材質によって異なる。
  • ●成形品
    粉末に湿分を加えたり、原料を加熱軟化したりして、それに、適当な物理的操作を加えて一定の形状につくりあげられた品物。特にプラスチック製品にいう場合が多い。
  • ●生分解性プラスチック
    生分解性プラスチックは一般的に、使用中は従来のプラスチックと同程度の機能を保ちながら、使用後は自然界の微生物によって低分子化合物に分解され、最終的に無害な水や二酸化炭素などの無機物に分解される素材をいう。従来の石油由来プラスチックに対して分解が早いということで、日本バイオプラスチック協会によると、生分解性の基準として「3カ月で6割以上が分解」と定義しています。
  • ●積層成形
    不織布や紙などに液状の熱硬化性樹脂を含浸させ、積層後、加熱・加圧により成形する。
  • ●青棒
    酸化クロムと油脂を練り合わせた研磨剤。
  • ●石油樹脂
    石油ナフサを熱分解して必要な留分を採取した残りの留分のうち,主としてC 5 およびC 9 留分から不飽和炭化水素を単離することなく,酸性触媒により固化したものを石油樹脂と言います。
  • ●石膏型
    型の原型となるものに石膏を塗り、固めて作られた型のこと。石膏単体ではもろく割れやすいため、樹脂などの強化剤を使って耐久性を持たせることができ、試作品だけでなく少量生産や中量生産にも使用できます。
  • ●接着
    2つの部材を接着剤を介してつなぎ合わせる加工方法です。一般的に樹脂用では接着剤を使用し素材同士を溶かして接合します。塩ビ系素材には、テトラヒドロフラン、アクリル系素材には、メチレン系の接着剤を使用します。
  • ●セル
    発泡体を構成している気泡構造の単位。
  • ●セルロイド
    ニトロセルロース(硝化綿)と可塑剤となる樟脳を主原料とする合成樹脂。世界初の高分子プラスチック。1930年代には文房具、工芸品、生活用品、玩具、映画フィルム、レコードなど多くの製品に使用された。
  • ●せん断強さ
    製品を断ち切るに必要な最大強さ、N/m㎡の単位で表す。
  • ●旋盤加工
    工作物を主軸に固定して回転させ、往復台上にある刃物を前後左右に動かし工作物を軸対称状に切削する工作機械。円すい、球体形など回転体の製品を加工する際使用します。
  • ●そり
    成形もしくは加工後に製品の平面部が、内部応力の緩和や収縮により、ひずむことで凹状または凸状に変形する

た行の用語

  • ●耐アーク性
    アーク放電(大電流低電圧放電)による材質の劣化に対する耐性をいう。一般的に樹脂の表面でアークを発生させると、その高温により分解・炭化する。アーク発生直後は電極付近で起き、最終的に電極間に炭化した導電路(アークトラッキング)ができる。耐アーク性は、このトラッキングが起こりアークが消滅するまでの時間を測定して比較する。
  • ●ダイ
    金型(die)を意味する。主に押出し成形で溶融樹脂を押し出す口金を「ダイ」または「ダイス」と呼ぶ。フィルムやシートの成形には、樹脂をスリット状に押し出す「Tダイ(ハンガーダイ)」が用いられる。
  • ●ダイ(ダイス)
    金型のこと。樹脂の押出しにおいて材料を必要とする形状に押し出すための口金のこと。ブロー成形でも使用される。
  • ●ダイオキシン
    ポリ塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン(PCDD)、ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)、コプラナーポリ塩化ビフェニル(co-PCB)(または「ダイオキシン様ポリ塩化ビフェニル(DL-PCB)」ともいう。)という物質の総称で、塩素の数やその付く位置が異なる異性体が数多く存在し、毒性が異なります。
  • ●耐候性
    屋外において風雨、日射(紫外線)、温度変化、酸素(酸化)、その他生物の排泄物(化学物質)などの自然環境的ストレスを直接受けたとき、プラスチック材料の表面が退色、ひび割れたり、機械的強度などが弱くなっていくが、その劣化しにくい性質をいう
  • ●耐コロナ性
    コロナ放電による劣化に耐える絶縁材料の性能のこと。
  • ●ダイプレート寸法
    ダイプレートの寸法。固定盤または可動盤の金型取付面の水平、垂直外形寸法。金型が成形機に取りつくか検討する際に必要となる。
  • ●退色
    色があせること。
  • ●耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)
    成形性に優れ安価な素材であるポリスチレンのうち、無色透明で硬いが比較的脆い汎用ポリスチレン(GPPS)とその短所を改良した耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)がある。
  • ●多層フィルム
    2種以上のフィルムを積層または材料を共押し出しし、各素材フィルムの特性を複合化したり、欠点を補い合うような複合フィルムのこと
  • ●耐食性
    屋外暴露、化学薬品などによって劣化しにくい性質のこと。
  • ●帯電防止剤
    プラスチック表面に静電気の発生するのを防ぎ、チリなどの付着を防止するため、表面固有抵抗値を下げる作用を持つ薬品を成形材料に配合、またプラスチック表面に塗布して用いる。
  • ●耐熱性
    材料の高温における安定性をいい、溶融、軟化、熱分解温度が高いこと、高温において酸素、オゾンその他の物質の影響を受けにくいこと、物性が低下しないことなどが対象になる。
  • ●耐燃性
    プラスチックが燃焼に耐える能力をいう。炎にさらされているときは燃えるが、炎を取り去ると燃焼が続かず消える能力をいう。
  • ●タイバー
    射出成形機やブロー成形機でダイプレートを支え、金型の開閉を案内する支柱または枠のこと。
  • ●タイバー間隔
    射出成形機やブロー成形機のタイバー間の内のり。水平および垂直それぞれの寸法で示す。 金型をプラテンに取り付ける為には、タイバー間隔より外寸が小さい金型でないと取りつかない。
  • ●耐光性(たいひかりせい)
    プラスチックの光によって劣化しにく性質。
  • ●ダイプレート
    射出成形機やブロー成形機の金型取付盤
  • ●耐薬品性
    プラスチックでは、金属のように水分などにより錆びる現象無いが、有機溶剤や強酸、強アルカリに侵されるものがあり、これら薬品による外観・形状の変化や物性の低下への耐久性をいう。
  • ●耐油性
    プラスチックが油類に対して膨潤・溶解せず、クラックの発生など無く、外観・形状の変化または物性の低下に耐える能力をいう。
  • ●ダイライン
    成形品の押出し方向に連続的に生じる条痕。ダイ内部に付着した樹脂、または樹脂吐出口であるリップに付着した樹脂またはダイの傷等が原因。
  • ●滞留時間
    成形材料が加熱シリンダに入ってから出てくるまでに要する時間。この時間が長いと熱安定性に乏しい材料では、黄変や炭化、コンタミなどの成形不良を起こすことがあります。
  • ●立ち上がり時間
    射出成型では射出開始から射出速度が設定値に到達するまでの時間をいう。この時間が短いと充填時間が早くなり、薄肉の成形品に対して有効な成形が可能となる。
  • ●脱ぽう
    液体樹脂中に混入している空気やガスの気泡を除くこと。
  • ●タルク
    主成分はケイ酸マグネシウムで、粉砕は薄い板状またはマイカ状の形で、中には繊維状のものもある プラスチックの増量剤などに用いる 寸法安定性改良、ソリ改善
  • ●タンカル
    炭酸カルシウム(CaCO3)の略 石灰石や牡蠣殻などを粉砕したもので、プラスチックの耐衝撃性、耐屈曲性、寸法安定性などを向上させたりするための物性改良剤として使われています。
  • ●団子・ダンゴ
    成型機、押出機の始動・停止時、あるいは原料替え・色替え洗浄時に排出される団子状のプラスチックの固まり。多くは再生原料に再利用される。
  • ●炭酸カルシウム
    オレフィン系樹脂などに添加剤として原料に混ぜられる。剛性が高くなり、収縮率が小さく抑えられる。
  • ●タンブラー
    プラスチック原料にマスターバッチ、着色材、添加剤などを混合するための装置、本体タンクを回転させたり、羽を回して攪拌する。
  • ●着色剤
    プラスチックに色彩を与えるために用いる染料、顔料、およびこれらに各種助剤を添加したものの総称。
  • ●中空成型
    ブロー成形のこと。中空成形に同じ。
  • ●中空成形
    押出し機から円筒状に押し出された溶融樹脂(パリソン)を金型で挟んで締め、その空間にエアーを注入して膨らませて型に押し付けて中空の製品を得る成形。一般的に射出成型に比べて金型費用は安価、短納期で製作できる。ブロー成形のこと。
  • ●注型
    液状樹脂又はモノマーを型に流し込み、硬化させて成形品を得る。
  • ●中低圧PE
    HDPE(高密度ポリエチレン)のこと
  • ●超音波溶着
    製品の対象部位に振動を伝え超音波エネルギーを発生させて強力な摩擦熱を発生させることで溶着させる加工方法です。20キロヘルツ以上の周波数で独特な高周波音が発生します。
  • ●超高分子量ポリエチレン
    超高分子量ポリエチレン(Ultra High Molecular Weight Polyethylene-UHPEまたはUHMWPE)は、通常2~30万の分子量を100~700万まで高めたポリエチレンです。熱可塑性樹脂に分類され、スーパーエンジニアリングプラスチックのひとつとされています。
  • ●チョーキング
    紫外線や水、熱などによる経年劣化によって表面がチョークのような外観になること、白亜化
  • ●直圧式型締機構
    油圧シリンダのラムにプラテンを直結し、直接型締めを行う機構のこと。
  • ●突き出し
    成形品を金型から突出して、離型し浮かせる操作をいう。
  • ●突出し板
    エジェクタプレートのこと。
  • ●突出しピン
    エジェクタピンのこと。
  • ●デーライト
    成形機の可動盤を最大に開いた時の稼働盤と固定盤との距離
  • ●低圧成形法
    1MPs以下の低圧で成形する方法。
  • ●低密度ポリエチレン
    低密度ポリエチレン(Low Density Polyethylene-LDPEまたはPE-LD)は、繰り返し単位のエチレンがランダムに分岐を持って結合した、結晶性の熱可塑性樹脂です。他のポリエチレンと比較し軟らかい性質から軟質ポリエチレン、製法から高圧法ポリエチレンとも呼ばれます。その分岐構造から結晶化があまり進まず、融点が低く柔らかい性質をもちます。
  • ●テフロン(PTFE)
    ポリテトラフルオロエチレン(PTFE;フッ素樹脂のこと)の一種で、デュポンの登録商標。耐薬品性・耐水性・耐熱性にすぐれ、機械部品・電気絶縁材や、フライパンやアイロン等の表面のコート塗装にも多く使用されている。
  • ●電動式射出成形機(電気式射出成形機)
    サーボモータの回転エネルギーによってボールネジや歯車、リンク機構などによって直接的に各アクチュエータに伝達し、駆動する方式の射出成形機。一般的に電気式射出成形機は油圧式射出成型機に比べ、精度と応答性に優れ、省電力であるとされている。
  • ●天然樹脂
    植物体から得られる樹脂。松やに・琥珀(こはく)など。
  • ●投影面積
    成型品を金型の移動方向に直角な面に投影したときの面積をいう。成形時に要する加圧力(型締力)の算定基準となる。
  • ●導電性プラスチック
    カーボンブラックなどを添加することにより電気を通す特性をもつプラスチック原料
  • ●透明性
    可視光線を通す性質をいう。光の透過性の程度により、この他に半透明性・不透明性と表現する。
  • ●トグル
    成形機の型締め機構の一つで、直圧方式と比較しトグル機構を使用することで、より強い型締め力を得ることができる。
  • ●トムソン刃(トムソン型)
    薄い鋼材の先端を焼き入れ研磨し刃物にしたものを抜きたい形状に合わせた抜き型。  真空成形やブロー成形あるいはダンボール等のパッケージ材の余分な部分をカットするために使用する。
  • ●ドライカラー
    顔料と微粉末の分散剤を混合処理させた樹脂用着色剤。製造に手間がかからないため、コストを抑えることができるが、マスターバッチに比べて取り扱いに手間がかかる。
  • ●ドライサイクルタイム
    成形材料を供給せず、金型開閉、製品突き出し、取り出し、及び待機時間等のメ カニカルな時間をトータルした成形機を空運転した場合の1サイクルにかかる時間。
  • ●トランスファ成形
    熱硬化性樹脂の成形法の一つ。予熱した樹脂材料を加熱,軟化させてから金型に圧入し成形する。
  • ●取り出し機
    取り出し機とは、プラスチック射出成形機で成形された製品、およびランナーを金型内から取り出す為の装置です。射出成型の生産性において、取り出し工程は重要なポイントになります。
  • ●取付板
    金型を成形機に取付固定するために金型本体とは別に設ける板。固定側、可動側それぞれの一番外側。
  • ●トリミング
    成形品のバリを切除すること。またはフィルムやシート等の幅を一定に揃えるため両端をカットすること。
  • ●ドローイング
    真空成形を行う過程において、クランプ枠(シートを抑えるために用いる枠)にセットしたシートを加熱すると、加熱によって軟化することでシートが垂れ下がります。この垂れ下がりを「ドローイング」と呼びます。
  • ●ドローダウン
    ブロー成形で、溶融樹脂の粘度が低い場合、押し出されたパリソンが自重で重力方向に垂れ下がる現象。一定の肉厚で押出ても自重により、パリソン上部が肉薄に下部が比較して肉厚となり偏肉が発生する。パリソンコントローラーで補正をかけることができる。

な行の用語

  • ●内部応力
    物体に引っ張り・圧縮・曲げなどの外力や熱などが加わった際内部に生じ、外力が除いた後も内部に残留する力。樹脂成形の過程で溶融樹脂が加力されると、分子の配向や固化速度のちがいにより成形品に内部応力が残る。それが「変形・反り」や「割れ」などの欠陥・不良の原因となる。
  • ●ナイロン
    ナイロン(nylon)は、ポリアミド合成樹脂の種類で、1935年、アメリカ合衆国のデュポン社が合成に成功した。
  • ●ナイロン6
    日本国内で生産されるポリアミドの殆どが、6ナイロンであり、エンジニアリングプラスチックとして、また繊維素材として用いられ、高い機械的強度を持ち、耐衝撃性、耐薬品性、耐油性、耐摩耗性に優れ耐熱性も高い。ナイロン6,6はさらに機械的強度、耐熱性に優れる。
  • ●ナチュラルカラー
    着色剤を添加せず、樹脂のみで押出し、成形した場合の色
  • ●ナフサ
    原油の常圧蒸留で得られるガソリンの沸点範囲約25~200℃にあたる留分で、粗製ガソリンでプラスチックの原料となる。
  • ●軟質ポリ塩化ビニル(PVC)
    汎用樹脂。難燃性・電気絶縁性・透明性・加工性(切断、機械加工、曲げ、溶接、印刷)に優れ、配合により硬さが調節可能なことから広範囲な用途に使用されている。
    用途例/<軟質>ホース、シート、農業用フィルム、レザー、電線など
  • ●難燃剤
    一般のプラスチックは有機化合物のため燃えやすいので、難燃剤(ハロゲン化合物と酸化アンチモンの併用など)を添加して難燃性を高めることができます。塩化ビニル樹脂(PVC)は分子中に56%の塩素を含んでいるため火が着いても自己消化性により難燃性があります。
  • ●二軸延伸
    フィルム、シートなどを縦、横の直角二方向に引き伸ばしながら押出し、強度向上させる手法
  • ●二色射出成形機
    二組の射出装置を備え、二色または二種類の異なる樹脂で一体の製品を成形することができる射出成形機のこと。金型が反転する方式や縦型で金型がテーブル状で回転する方式、金型のコアバック方式などを採用する成形機もある。
  • ●ネックイン
    Tダイから押し出されたフィルムまたはシートの幅が、ダイから出たところでダイの有効幅よりせまくなる現象。
  • ●熱可塑性エラストマー(TPE)
    ゴムとプラスチックの両方の特性を有し、プラスチックと同じ成形加工性を有し、しかもゴム状弾性を持った高分子材料。プラスチックと同じく再利用もでき、加硫ゴムに類似した特性をもっています。常温では加硫ゴムと同じ性質を示し、高温では可塑化されて一般の射出成形機で成形ができます。代表的な熱可塑性エラストマーとして 1、スチレンブタジエン系(TPS) 2、オレフィン系(TPO) 3、ポリエステル系(TPEE) 4、ポリウレタン系(TPU) の4大TPEと呼ばれるものや 5、塩化ビニル系(TPVC) 6、ポリアミド系(TPEA) 7、フッ素ゴム系 などがあります。
  • ●熱可塑性樹脂(熱可塑性プラスチック)
    加熱すると、軟化して加工できるようになり、冷やすと固化する樹脂をいいます。熱可塑性樹脂は線状構造であり、可逆的に固化と軟化を繰り返すことができますので、熱硬化性樹脂と違い不良成型品などの再利用ができます。
  • ●熱間吹込成形
    ダイレクトブロー成形のこと。
  • ●熱硬化性
    プラスチックなどが示す性質の一つで、加熱すると硬化し温度を下げても元の状態に戻らない非可逆的変化の性質のこと。
  • ●熱硬化性樹脂(熱硬化性プラスチック)
    熱硬化性樹脂は比較的低分子の物質が加熱により高分子量の3次元架橋構造(網状構造)となるもので、加熱すると軟化して加工できるようになるが、そのまま加熱を続けると、化学反応を起こして硬化する樹脂をいいます。一度硬化したあとは加熱しても再び軟化することができません。
  • ●熱成形(サーモフォーミング)
    熱可塑性樹脂のフィルム、シート、板などを加熱軟化させ、形付ける成形方法をいう。真空成型、圧空成形などがあります。英語ではサーモフォーミング(thermo forming)と呼ばれています。シートの一部分だけを加熱させて曲げる加工(曲げ加工)や、十分に加熱せずに半球状の成形品を作るなどの加工があります。
  • ●熱伝導率
    物質内で熱が伝わる速度を示す熱的特性値の一つで、単位時間、単位厚さ、単位温度あたりの熱量で表し、主にkcal/mhr℃が用いられる。測定法には JIS A 1412 (平板比較法)、JIS A 1414 (平板直接法) があります。
  • ●熱分解
    物体が熱によって分解すること。熱分解により簡単な化合物の生成、重合または物理的化学的性質の変化が起こる。
  • ●熱変形温度
    荷重たわみ温度のこと。プラスチックを一定荷重において、一定速度で温度を上昇させた時に所定の変形を示す温度。
  • ●熱溶着
    加熱することにより樹脂・プラスチックを接合する技術。
    熱板溶着、熱風溶着、赤外線溶着、レーザー溶着のように熱を外から加えるものと、超音波溶着、振動溶着、スピン溶着のように内部の摩擦発熱を使う方法がある。
  • ●粘度
    流動する物体の内部に生じる抵抗を粘度といい、プラスチックで溶融粘度が低いということは流動性が良く、逆に粘度が高いということは流動性が悪いことを意味する。
  • ●ノズル
    加熱シリンダの先端に取り付ける口金で、可塑化した成形材料を金型に導く通路を形成する。
  • ●ノズル形状
    成形機の加熱シリンダの先に取り付く口金のこと
  • ●ノズル寸法
    ノズル先端部の寸法。一般的に球面半径(r)及び口径(d)で示す。
  • ●ノズルタッチ力
    ノズルと金型スプルブッシュ面を圧接させる力。
  • ●ノズル突出寸法
    固定盤の金型取付面から突き出るノズルの寸法。

は行の用語

  • ●パージ、パージング
    成形機内に残留する材料を、色替え、原料替え等の際、取り除き他の材料に置き換えること
  • ●バージン
    新品のプラスチック原料のこと
  • ●パーティングライン
    金型の雌型と雄型の分割面によって成形品にでる線 PLと略して呼ぶ
  • ●破砕機
    一般的にプラスチック製品を80~40mmの大きさに砕く機械。より細かく砕く粉砕機と区別されることが多い。
  • ●廃プラ
    成型工場などから排出され廃棄処分されるプラスチックのこと。産業廃棄物業者が主にこの言葉を使う。 リサイクル業者は、ロスやスクラップと呼ぶことが多い。
  • ●背圧
    射出成型で成形機のスクリューが回転して樹脂の可塑性と混練を行い、射出シリンダに送り込み、送られた溶融樹脂によってプランジャが後退する。この際プランジャの後退方向とは逆に射出方向に樹脂を加圧する先端圧力を背圧と言います。
  • ●発光プラスチック
    硫化亜鉛、硫化バリウム、硫化カルシウムなどの蛍光物質または畜光性物質を混ぜて成形したプラスチック。
  • ●発泡成形
    樹脂に発泡剤を混錬し型内で発泡させる、又はシリンダー内でガスの気泡を混錬して成形する方法など。
  • ●発泡倍率
    一般的に「プラスチックを元の体積の何倍に膨らませたか」ということで「発砲後の体積÷元の体積」を○○倍で表します。発泡倍率の高いものは柔らかく、発泡倍率の低いものは硬いということになります。
  • ●抜き勾配
    成形品が離型しやすいように抜き方向に設ける勾配(テーパ)。
  • ●バイオマスプラスチック
    バイオマスとは、動植物から生まれた、再生可能な有機資源であり、バイオマスプラスチックはこの再生可能な有機資源から作られたプラスチック材料のこと。
  • ●ハイブリッド式射出成形機
    駆動源に油圧装置(油圧ポンプ)と電動装置(ACサーボモータ)の両方を兼ね備えた射出成形機。①油圧式型締機構と電動式射出機構の組み合わせ ②電動式型締機構と油圧式射出機構の組み合わせがある。
  • ●鼻タレ
    シリンダ内の樹脂がノズル先端から鼻たれ状に漏れ出てくる状態をいう。サックバックなどの対策を講じる。
  • ●バフ・バフ仕上げ
    バフは綿やフェルト、ウール、スポンジでつくられており、そのバフを回転させながら対象物に当てることで表面を削り、研磨やつや出しに用いる。
  • ●バリ
    成形材料が金型の隙間に流れ出して固まった、製品についた余計な部分のこと。
  • ●パリソン
    可塑化溶融した樹脂を、筒状または管状の形状で押出したもの。ブロー成形ではパリソンを金型に挟み、空気をパリソン内部に吹き込むことで成形する。
  • ●バレル
    射出成型機または押出機において、プランジャーまたは回転スクリューを内蔵する為の円筒状ハウジングをいい、シリンダーともいう。
  • ●ハンドレイアップ成形
    ボート、船舶、浄化槽等のFRPのもっともと一般的な成形法。手作業で型に強化基材を積み上げていく方法。
  • ●反応成形
    化学反応を伴う成形。ウレタン発砲成形など。熱硬化樹脂成形などを含む。
  • ●汎用プラスチック
    一般的に熱変形温度100℃未満、引っ張り強さ500kgf/c㎡未満、耐衝撃5kgf.cm/cm未満の特性を持つ熱可塑性プラスチック素材のこと。PP・PEなどのオレフィン系樹脂、PSなどスチレン系樹脂などのように一般的に良く使用され、比較的低価格で加工しやすい樹脂材料。
  • ●ヒータ電力
    加熱シリンダ及びノズル部の合計ヒータ電力。
  • ●光安定剤
    プラスチックの紫外線劣化防止剤のこと。光安定剤は,光劣化の原因となる紫外線の吸収剤(ベンゾフェノン誘導体,サリチル酸誘導体),および酸化劣化に対する抗酸化剤(アミン,フェノール類,トリアジン誘導体)である.
  • ●光造形
    光造形は、光硬化樹脂を紫外線レーザーなどの光で一層ずつ固めていくことによってそれが積層して立体的なモデルを作成する技術でラピッドプロトタイピングや3Dプリンターで利用されます。
  • ●引取装置
    押出成形において、ダイから押し出された成形品を形状と寸法を規制しつつ冷却しながら引き取る装置。
  • ●ひけ
    成形品の表面に発生する凹み現象をいう。
  • ●非結晶性樹脂
    高分子が規則的に集まる結晶性樹脂とは異なり、高分子鎖を形成する原子団が大きすぎたり架橋が結晶の妨げになったりして分子が規則的に集まることができないものがある。これを、非結晶性樹脂という。
  • ●ひずみ
    応力により物体内に生ずる変形をいい、残留応力が成形品の内部に残っているものを内部ひずみという。
  • ●ピンゲート
    射出成形用金型のゲート方式の1つ。3プレート構造の金型で製品上部に細く絞り込んだゲートを設け、型開き時にスプルー・ランナーと製品部分を自動で切り離すことができる。
  • ●ピンホール
    針を刺してあけた穴、または、そのくらい経の小さな穴のこと。容器にあいている場合漏れの原因となるため、リークテストが必要となる。
  • ●ファンゲート
    成形品の一端に、広い面積の浅いゲートを扇(ファン)状につけたゲートのこと。反りや寸法安定性が懸念される場合、広い面積のゲートにより均一な樹脂の流れが得られる。欠点としてゲートの切除に手間がかかる。
  • ●フィード
    押出成形においてはホッパー内に投入されている材料をいい、またその材料を押出機スクリューが受け入れる速度をいう。
  • ●フィッシュアイ
    成形不良の一つ。溶融せず周囲の材料と混和しないためにできた小さな球状の塊が、魚の目のように見えることからこの名で呼ばれる。
  • ●フィラー
    プラスチック原料の添加材や充填材のこと
  • ●フィラメントワインディング成形
    FRPの成形方法の一つ。ゴルフクラブシャフトや釣り竿の成形に使われている。
  • ●フイルムゲート
    フェノールとホルムアルデヒドを原料とした熱硬化性樹脂の一つで、世界で初めて植物以外の原料より、人工的に合成されたプラスチックです。硬化させた樹脂は、3次元的な網目構造を持る。
  • ●フェノール樹脂
    フェノールとホルムアルデヒドを原料とした熱硬化性樹脂の一つで、世界で初めて植物以外の原料より、人工的に合成されたプラスチックです。硬化させた樹脂は、3次元的な網目構造を持ちます。
  • ●風袋
    秤で物の重さを量るとき、 それを入れてある容器・袋・箱などのこと。
  • ●複合旋盤
    強力旋削とミーリング加工の両性能を有し、素材から完品まで一貫した複合加工が行える。ワンチャッキングで加工精度を向上、ジグや搬送経費削減、段取り替え時間を削減リードタイムを短縮など生産効率幅向上が可能。
  • ●吹込(ブロー)成形
    押出し機から円筒状に押し出された溶融樹脂(パリソン)を金型で挟んで締め、その空間にエアーを注入して膨らませて型に押し付けて中空の製品を得る成形。
  • ●不飽和ポリエステル樹脂
    不飽和ポリエステル樹脂は、軽く、強く、腐食しない特性により、主に強化プラスチック(FRP)の マトリックスとして、家庭用品、家電製品、自動車部品、海洋開発まで多彩な分野に使用されています。
  • ●プラスチック
    合成樹脂は一般的には石油を原料とするモノマーを重合してできたポリマーに添加剤を加えた物質の総称である。合成樹脂は、主に原油を蒸留して得られるナフサを原料として製造される。
  • ●プラスチックフォーム
    発泡成形品中に気泡が無数に分散したもの。
  • ●プラスチック成形
    プラスチックを、溶かして金型に入れ冷やし固めること
  • ●プラテン
    成形機の金型を取り付けるための盤状の機構部のこと。射出成形機の場合可動盤、固定盤、ブロー成形機の場合1対の可動盤のこと。
  • ●プランジャ
    加熱シリンダー内の成形材料を金型に射出する棒状ピストン。プランジャ―式射出成形機で使われるが、現在一般的なスクリュー式射出成形機には設けられていない。
  • ●ブリード
    着色剤・添加剤が製品の表面に染み出ること。
  • ●フリーブロー成形
    周辺部を固定した樹脂シートを加熱軟化させ空気膨らませ、半球状成形物を得る。金型を使用しないため半球状のものを成形する。
  • ●ブリスターパック
    片面を比較的堅い材質で板状の物を使う薬包や厚紙を台紙とし商品名などを印刷し、板状プラスチックをバキュームフォームなどで成型し囲み込み台紙や同素材のプラスチックに接着した物やスライド式着脱可能な包装のこと。
  • ●ブリッジ
    ブリッジは、シートを凹型で型取りする際にシートが穴の側面に沿うように沈んていく過程で生じたシワです。主にメス型の成形によって起こります。成形業界では「シワ」「水かき」「ひきつり」とも呼ばれています。
  • ●ブリッジング(原料ブリッジ)
    ホッパー下部出口付近で、材料が懸け橋状態となって停滞し、成形機への円滑な供給が困難となることをいう。ホッパー下部の形状、内部温度、材料粒子の流動特性などがブリッジングの発生に影響する。
  • ●プリフォーム
    PETボトルを成形する工程で、有底の筒状に成形された予備成形品。射出ブロー成形機では、次工程でブロー成形される。2段ブロー成形機では、プリフォームを再加熱してブロー成形させる。
  • ●不良
    品質判定基準に適合しない検査単位。すなわち、欠点を一つ以上含む検査単位。
  • ●不良率
    品物の全数に対する不良品の比率。百分率で表した不良率を不良百分率という。
  • ●ブルーイング
    透明な樹脂成形品の黄色味を消し無色透明に見せるために、青色着色剤を添加して青味付けを行うこと。
  • ●ブルーミング
    ゴム 製品で 加硫 してから時間が経つと, 表面に白い粉が付着したようになる現象
  • ●プレーカープレート
    ブレーカープレートは、スクリュー先端と金型の間に金網(スクリーン)と共に入れて、材料中の異物を濾過する目的と、シリンダ(バレル)内部の背圧を上げて樹脂の混練り効果を大きくする目的で使用されru
  • ●フレコン
    フレコンとはフレキシブルコンテナバッグの略で、粉末や粒状物の荷物を保管・運搬するための袋状の包材のこと。フレコンバッグ、コンテナバッグなどとも呼ばれ、1トン程度の重量物を充填できる容積・強度のものが主流。
  • ●プレス型(プレス抜き型)
    プレス金型は、プレス機械に取り付けて加工する金型です。上型と下型の金型で素材を挟み、上方向から圧力をかけることで、素材を切る・曲げる・伸ばす・圧縮するといった加工ができます。
  • ●ブロー成形
    中空成形やダイレクトブローとも呼ばれる。
    熱した円筒形の樹脂(パリソン)を押出機で押出し、金型で挟んで空気を吹き込み風船を膨らませるようにして成形します。
    ブロー成形では、ペットボトルなどやポリタンク、中空形状の自動車用、外装部品や産業用部品が作られます。
  • ●ブロー成型機
    ブロー成形機とは
    ブロー成形機は、プラスチックの加工方法の一種です。樹脂を熱によって溶解させて型に移動し、樹脂にガスを吹き込み、冷却し、内部が空洞の製品に加工します。内部が空洞のボトルや容器などの成形に適している加工方法になります。溶かした樹脂を方に移動させ、固まらせるまでの工程で、成形方法が分類でき、樹脂をエアーの力で押し出して型通りに作成する押し出し方式、一度射出形成した後に、エアーを送り型通りに作成する、射出方式、一度樹脂を延伸させた後に、エアーを吹き込み、型通りに作成する延伸方式があります。
    ブロー成形機の原理
    ブロー成形機の動作原理を、押し出し方式、射出方式、延伸方式に分けて説明します。ブロー成形機は、樹脂を加熱して溶解させる加熱部、金型、エアー吹き出し口、冷却装置、それぞれの工程に樹脂などを移動させるためのアームなどで構成されています。
    ・押し出し方式
    押し出し方式は、加熱し液体にした樹脂を押し出しスクリューなどにより内部が空洞のパイプ状にして型に押し出し、内部の空洞部分にエアー吹き出し口を当て、エアーを吹き出すことで、型の表面に樹脂を押し当て、冷却することで加工する方法です。ブロー成型機の中では、用いられている方式になります。
    ・射出方式
    射出方式は、エアーを吹き出すことができる型にあらかじめ樹脂を固定した状態で、別の型に移動させ、エアーを吹き出すことで、型の表面に押し当て冷却する方式で、2段階で加工します。寸法精度が高いことが特徴です。
    ・延伸方式
    延伸方式は、押し出し方式の押し出し過程において、一度樹脂を延伸させた後に、エアー吹き出し口からエアー吹き出すことで、加工する方法です。他のブロー成型の方法に比べて強度が高いことが特徴です。
  • ●ブローチ加工
    ブローチ加工は、「ブローチ」とよばれる棒状の軸に多数の円刃が順次寸法を増しながら配列された特殊な工具を使い、加工ワークの表面や内面を削る「除去加工」。自動車部品の溝加工や、航空機部品の溝加工などで使われます。
  • ●フローマーク
    射出成形における外観不良要因の1つで、成形品の表面に溶融した樹脂の流れた跡が残ってしまう現象。
  • ●ブロー成形(中空成形)
    押出し機から円筒状に押し出された溶融樹脂(パリソン)を金型で挟んで締め、その空間にエアーを注入して膨らませて型に押し付けて中空の製品を得る成形。一般的に射出成型に比べて金型費用は安価、短納期で製作できる。中空成形のこと。
  • ●ブロッキング
    プラスチックやゴムのフィルム又はシートを重ねておくと互いに密着して簡単に剥がせなくなること。
  • ●粉砕機
    圧縮、曲げ、せん断、衝撃、摩擦などの機械的な力を加えて固体原料を粉砕し、再使用しやすい形態にするための装置。プラスチック用としてはカッタミルの粉砕機が一般的。破砕機が荒く大きく砕くのに対して、粉砕機では一般的に3~10mm.程度の粒子に細かく砕くことができる。
  • ●ペットボトルフレーク
    ペットフボトルフレークとは、ペットボトルを約8mm角の小片に破砕して洗浄し、フレーク状に加工したもので、再生原料となる小片のこと。
  • ●ペレタイザー
    ペレタイズは、樹脂をペレット形状にカットしていく工程のことで、 ペレタイザーは、ペレタイズをするための機械装置の呼称。
  • ●ペレット
    元々ペレットは,微粉精鉱を結合剤を用いて団塊状に固めた溶鉱炉の装入原料を意味した。しかし最近では,家畜やペットの飼料,プラスチックの成形材料,原子炉の核燃料要素,皮下に植える性ホルモンの小錠剤など,さまざまな分野で,球形または円柱形に固めた造粒物をペレットと呼んでいる。
  • ●変色
    光、熱、屋外暴露、化学薬品などによって色が変わること。
  • ●ベント(エアーベント)
    樹脂成型金型において、キャビティーに入ってきた樹脂から発生するガスを排出するための溝がエアーベントです。
  • ●ベント
    スクリュー式成型機でシリンダ中間部にガスを放出できる脱気孔のこと。
  • ●ベント押出機
    スクリュー式押出機において,樹脂が供給されて押出されるまでの間に,スクリュー溝内の圧力を解放または減圧する区間を作り,この区間で,樹脂中に含まれる気体,溶剤,水分などを押出機の外部に排出する排出口を設けた押出機。
  • ●ベント式成形機
    スクリュー式成形機において,樹脂が供給されて押出されるまでの間に,スクリュー溝内の圧力を解放または減圧する区間を作り,この区間で,樹脂中に含まれる気体,溶剤,水分などを押出機の外部に排出するベント口を設けた成形機。
  • ●偏肉
    樹脂成形品において、部分によって厚みに偏りが存在すること。
  • ●保圧
    射出成形で金型に溶融樹脂が充填された後、ゲートが固化するまで保持しておく圧力のこと。保圧をかけることでキャビティ中の溶融樹脂が逆流して充填圧力が低下するのを防止し、また成形品が冷却収縮するのを補うことができる。成形品形状や寸法を微調整することが可能になる。
  • ●ボイド
    製品内部に空気、水、ガスなどによる空洞を内包する現象。可塑化中に発泡することや、冷却過程で樹脂の収縮により内部気泡ができることもある。気泡
  • ●ボール盤
    ボール盤は、おもにドリルを使って穴あけ加工をする工作機械です。ドリルは、ボール盤の主軸に取り付けられ、回転しながら工作物に穴をあける刃物のこと。ボール盤には、工作台に載せて使う卓上ボール盤、床に接地する直立ボール盤、ヘッド部分が水平に動くラジアルボール盤などがあります。
  • ●ポジティブリスト
    ポジティブリスト制度とは、使用を認める物質のリスト(ポジティブリスト)を作成し、使用を認める物質以外は使用を原則として禁止する規制の仕組みのこと。食品用器具・容器包装について、安全性を評価した物質のみ使用可能とするポジティブリスト制度(PL規格)がある。
  • ●ホットカット
    押出機でペレットを作る方式で、ホットカット方式では押し出された樹脂を半溶融状態のまま冷却せずに切断する。通常の球形のペレットとなる。
  • ●ホットメルト(接着剤)
    ホットメルト(接着剤)は、水や有機溶剤を全く含まない熱可塑性ポリマーを主成分とし、常温では固体で。加熱溶融後塗布して冷却することにより短時間で固化する接着剤
  • ●ホットランナー金型
    ホットランナーとは、熱可塑性プラスチックの射出成形において成形品に溶融樹脂を流す流路であるスプルー・ランナーを溶融した状態で保ち、成形品のみを取り出すことができる金型のこと。
  • ●ホッパー
    成形機の原料投入口部に取付けられ、成形材料を貯留・供給するための、一般的に円錐状底部を持つ容器。
  • ●ホッパードライヤー
    予備乾燥した成形材料をホッパー内で吸湿しないようにするために、加熱乾燥装置を附属したホッパーのこと。
  • ●ホッパーローダー(マジックローダー)
    成形材料をパイプを通して、自動的に成形機上のホッパーへ供給する装置。
  • ●ポバール
    ポバールは化学品名をポリビニルアルコールといい、合成繊維ビニロンの原料として世界に先駆けて我国で工業生産が開始された合成樹脂。親水性が非常に強く水溶性で温水に可溶という特徴を持つ。
  • ●ポリアセタール(POM)
    ポリアセタール(POM)またはポリオキシメチレンは、オキシメチレン(oxymethylene、−CH2O−)構造を単位構造にもつポリマーです。ホルムアルデヒドのみが重合したホモポリマーと、約2モル% のオキシエチレン単位を含むコポリマーの両製品があり、両者ともポリアセタール、またはアセタール樹脂、あるいはポリアセタール樹脂と呼ばれます。ポリアセタールは非晶部分と結晶部分が混在するために、強度、弾性率、耐衝撃性に優れたエンジニアリングプラスチックとして用いられ、また摺動特性に優れている為、軸受け部品などにも利用されます。
  • ●ポリアミド(PA)
    ポリアミド (polyamide) とは、アミド結合によって多数のモノマーが結合してできたポリマーである。一般に脂肪族骨格を含むポリアミドをナイロンと総称し、これは初めて合成されたポリアミドであるナイロン-66のデュポン社の商標に由来します。ナイロン(ポリアミド)は私たちの生活に身近な樹脂で、広く普及しているプラスチックの一つで衣料や日用雑貨でも多くみられますが、全体需要量の35~40%は自動車・車両向けに使われており、ナイロン樹脂の最大の市場です。
  • ●ポリアミド6(PA6)
    ポリアミド6(=ナイロン6)は、融点が225℃、耐熱温度は80~140℃となっていますが、ナイロンには物性の違うものが複数種類あります。密度、比重は1.13になります。色は透明ではなく、乳白色で、耐摩耗性、耐寒冷性、耐衝撃性、耐油性に優れます。国内ではポリアミドの中で最もポピュラーな材料で、繊維に使われる他、熱可塑性のエンプラとしても使われます。
  • ●ポリアミドイミド(PAI)
    ポリアミドイミド(PAI)は、黄色から茶色の色をした高性能非晶質エンジニアリング熱可塑性プラスチックです。優れた熱的、機械的、化学的特性を備えており、非常に高い機械的強度、剛性、および高温、腐食、耐摩耗性と組み合わせた低摩擦が要求される厳しい用途に最適です。一般的な用途には、非潤滑ベアリング、シール、ブッシング、ピストン、ギア、スラストワッシャーなど、自動車および航空宇宙産業向けの成形部品または機械加工部品などが含まれます。
  • ●ポリエーテルイミド(PEI)
    ポリエーテルイミド(PEI)は、熱可塑性樹脂でガラス転移温度は217℃で、150℃まで弾性率が低下せず170℃前後まで常用できます。耐薬品性に優れ、耐水性や耐熱水にも有効で、難燃性を有するため燃えた場合でも発煙が少なく、電気特性、耐候性にも優れ、絶縁破壊強さも高いため、航空機部品としても使用されています。流動性が高いため射出成型にも適します。
  • ●ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)
    ポリエーテルエーテルケトンは「ピーク」と一般的に呼ばれています。PEEKは熱可塑性樹脂であり、スーパーエンジニアリングプラスチックに分類され、その中でも特に250℃など高温下での連続使用に耐える高い耐熱性や耐薬品性に優れ、また機械特性にも非常に優れていることから、金属代替等の信頼性が必要とされる分野で使われています。
  • ●ポリエーテルサルフォン
    ポリエーテルサルフォン(PES)は、Tg225℃と高い耐熱性を持つスーパーエンプラに属する非結晶性プラスチックです。 高耐熱性に加え、寸法安定性、高流動性、難燃性といった優れた特性を活かし、電気電子部品のハウジングや自動車部品など幅広い産業分野で使用されています。
  • ●ポリエチレン(PE)
    ポリエチレン(PE)は、エチレンが重合した最も単純な構造をもつ高分子であり、容器や包装用フィルムをはじめ、様々な用途に利用されている。 基本的にはメチレンのくり返しのみで構成されているが、重合法によって平均分子量や分枝数、結晶性に違いが生じ、密度や熱特性、機械特性なども異なる。 一般的に酸やアルカリに安定し、低分子量のものは炭化水素系溶剤に膨潤するが、高分子量のものは耐薬性に非常に優れる。
  • ●ポリエチレンテレフタラート(PET)
    ポリエチレンテレフタラート(PET)は、テレフタル酸とエチレングリコールとの重縮合によって得られる熱可塑性樹脂。ポリエステル繊維の原料となり,フィルムにも加工される。フィルムは絶縁耐力,機械的性質がすぐれ,電気絶縁材料,写真用フィルム,工業用テープ,包装材料などに用いられる。飲料水容器のペットボトルとして広く普及し,容器包装リサイクル法による回収・再生の対象となっている。
  • ●ポリ塩化ビニール(PVC)
    ポリ塩化ビニルは、塩化ビニル(クロロエチレン)の重合反応で得られる高分子化合物であり、汎用プラスチックの一つです。着色性、耐候性、耐薬品性に優れていますが、耐熱性が低いことが特徴で、パイプ、人工皮革、壁紙など幅広く使用されています。
  • ●ポリ塩化ビニリデン(PVDC)
    ポリ塩化ビニリデンは、塩素を含むビニリデン基を重合させた、非晶性の熱可塑性樹脂に属する合成樹脂。酸素と水分に対してバリア性があることから包装用フィルムとしての用途が最も多い。
  • ●ポリオキシメチレン(POM)
    ポリオキシメチレン(POM)はポリアセタールとも呼ばれ、エンジニアリング・プラスチックのなかで5大汎用エンプラの一つに数えられる素材です。その特性は耐磨耗性に優れ、自己潤滑性があり、また剛性や靭性といった機械的特性にも優れ、高い温度安定性を持つ素材です。こうした特性から金属の代替品として使用されることが多く、ギヤ(歯車)やベアリングといった回転するもの、グリップやフック、カバーといった耐久性が求められるパーツ類などに使用されることが多い。
  • ●ポリオレフィン
    ポリオレフィンは単純なオレフィン類やアルケンをモノマー(単位分子)として合成されるポリマー(高分子)の総称のこと。
  • ●ポリカボネード(PC)
    炭酸と二価アルコールまたは二価フェノールの縮合重合体とみなせるポリエステルの総称。ビスフェノール A とホスゲンの反応によって得られるものをさす。耐衝撃性・機械的強度が大きく,レンズ・コンパクト-ディスクをはじめ,機械部品・電気部品として用いられる。
  • ●ポリクロロ・トリフルオロ・エチレン(PCTFE)
    フッ素樹脂のひとつで、三フッ化エチレン樹脂ともいいます。PTFEに比べると耐熱性や耐薬品性はやや劣るとされますが、機械的強度や光学特性では優れています。無色透明で、流動性がよいため、成形のしやすい樹脂。
  • ●ポリスチレン(PS)
    ポリスチレンはスチレンモノマーを重合させて作られます。ポリエチレン(高密度と低密度)、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルと並び、5大汎用樹脂のひとつ。ポリスチレンには透明性が高く硬い一般用ポリスチレン(GPPS)と、ゴム成分を加えて衝撃性を改良した乳白色の耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)の2種類があります。ポリスチレンは加工しやすく、形状再現性が良いので、電気製品、雑貨、食品容器など幅広い用途に使用されています。又、発泡させやすく発泡スチロールとして緩衝材用途、断熱性が必要な用途に多く使用されています。
  • ●ポリビニリデンフルオライド(PVDF)
    ポリビニリデンフルオライド(ポリフッ化ビニリデン、PVDF)は高耐性、高純度な熱可塑性フッ素重合体のひとつである。 PVDFは高価であり、一般的に高純度、高強度や耐薬品性、耐熱性が要求される用途に用いられる。 製品としてはパイプやシート、プレートなどとして製造され、釣り糸の原料としてフロロカーボンと呼ばれる糸にも用いられている。
  • ●ポリビニルアルコール
    ポリビニルアルコールは合成樹脂の一種で日本ではポバールとも呼ばれる。水溶性、乳化性、造膜性、接着性、耐油性、耐薬品性などに優れ、合成繊維「ビニロン」やプラスチックフィルム「ポバールフィルム」の原料、繊維加工(糊)剤、紙加工剤、接着剤などに広く利用されている。
  • ●ポリフェニリンオキサイド(PPO)
    ポリフェニレンオキシド(PPO)は、ノリル樹脂ともいわれ、熱可塑性プラスチックに分類されます。低温帯から耐熱温度領域まで幅広い範囲で物性が安定している樹脂で、他に難燃性、優れた電気特性(誘電損失が小さい)などを特長とします。
  • ●ポリフェニレンサルファイド
    ポリフェニレンスルファイド(PPS)は、ベンゼン環と硫黄原子が交互に結合した単純な直鎖状構造を持つ、結晶性の熱可塑性樹脂。繊維・フィルム成形用を除けば、ほとんどの使用例においてフィラー強化グレードが用いられている。
  • ●ポリブチレンテレフタレート
    ポリブチレンテレフタレート(PBT)はテレフタル酸と1,4-ブタンジオールから製造されるエンジニアリングプラスチックの一つで、熱安定性や寸法精度、電気特性に優れるため、電気電子部品や自動車部品などに幅広く利用されている。
  • ●ポリブデン(PB)
    ポリブテン(PB)は、ポリオレフィン系の樹脂で、側鎖に大きなエチル基をもつラセン構造をしています。合成反応での条件によって幅広い粘度の製品が製造可能で透明な粘稠稠着性のある液体ポリマーです。 多くの油脂、有機溶剤類と相溶性が良く、化学安定性、電気絶縁特性にも優れています。
  • ●ポリプロピレン
    ポリプロピレン(略称PP)は、プロピレン重合体の熱可塑性樹脂である。 ポリプロピレンは汎用樹脂の中で、最高の耐熱性を誇り、比重が最も小さくて水に浮かぶという特徴を有する。フィルムや成型製品、繊維製品などに用いられる。
  • ●ポリマー
    ポリマー(重合体)とは、複数のモノマー(単量体)が結合して鎖状や網状になる(重合する)ことによってできた化合物のこと。このため、一般的には高分子の有機化合物である。
  • ●ポリマーアロイ
    ポリマーアロイとは複数のポリマーを混合することで、新しい特性を持たせた高分子のこと。新しいエンジニアリングプラスチックを開発する重要な方法の一つとされている。

ま行の用語

  • ●マイカ
    マイカは天然の鉱石で、 雲母とも呼ばれる。電気絶縁性や耐熱性に優れ、薄く剥がれることが特徴。熱硬化プラスチックの充填剤としても使用される。
  • ●マシンニング
    マシニングはマシニングセンタと呼ばれる工作機械を使用してマシニングセンタの主軸に取り付けた様々な種類の刃物を回転させて、素材に直接刃物を当て、彫ったり削ったりする加工の事です。またマシニングセンタは自動工具交換機能を有したNCフライス盤のことで、CADで制作した3Dデーターから数値プログラムを制作し、そのプログラムを利用して座標位置を制御しながら3次元的に立体物を短時間で製作することができます。
  • ●マスターバッチ
    マスターバッチとは、プラスチック用の着色剤のことです。マスターバッチは、ナチュラル色の材料ペレットに混ぜることで、成形品に着色することができます。
  • ●ミキシングスクリュー
    成形機シリンダーのバレル内における材料の混練効果を向上させるように設計された高混錬押出機スクリューのこと。
  • ●脈動
    押出成形において、製品の形状(バンク変動)や寸法(厚み変動)が周期的に変動する現象。サージング現象のこと。
  • ●メルトフローレート、メルト
    通称MI(エム・アイ)、MFR  プラスチック原料の加熱溶融時の流れの速さを表す指標 PP、PEの場合(MI数値が高い=射出成形、MI数値低い=押出成形)
  • ●メタクリル樹脂
    メタクリル樹脂(アクリル樹脂)とは、アクリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステルの重合体で、透明性の高い非晶質の合成樹脂である。特にポリメタクリル酸メチル樹脂(略称PMMA)による透明固体材はアクリルガラスとも呼ばれる。
  • ●メッキ
    メッキとは、金属や非金属などの固体表面に金属を成膜させる技術の総称。
  • ●メッシュ
    押出機などで異物除去のため使用する網の目の細かさを表す。縦横25.4mmの長さ内の穴の数で一般的に20~200メッシュのものが使用される。
  • ●メラミン樹脂
    メラミン樹脂は、アミノ樹脂に属する熱硬化性樹脂で メラミン と ホルムアルデヒド との 重縮合 により製造される 合成樹脂 である。
  • ●メルトインデクサー
    熱可塑性プラスチックスの流動性や溶融粘度を示す指標(MFR:メルトフローレート)を測定する装置です(日本工業規格 JIS K7210に規定)
  • ●メルトフローレート
    メルトフローレート(Melt Flow Rate=MFR)とは、溶融プラスチックの流動性を測定する尺度の一つです。メルトフローレートは元々はメルトインデックスとも呼ばれており、現在ISOでの名称は、 g/10分で表すメルトマスフローレイト(MFR)と、cm3/10分で表すメルトボリュームフローレイト(MVR) です。測定の試験機械は押出し形プラストメータを用い、測定方法はJIS K7210で規定されています。
  • ●モールディング(密閉空間内成形)
    空気や熱などの外的要因の影響を受けず密閉空間の中で行われる成形方法の総称。射出成形やブロー成形などがあります。
  • ●モノマー
    モノマー とは、重合 を行う際の 基質 のことで単量体 ともいう。 ナフサより分離されたエチレン、プロピレン、ブタジエン、ベンゼンなど

や行の用語

  • ●焼け
    樹脂成形の押出し機シリンダー内に樹脂が滞留することにより、熱分解して黄変⇒褐変すること。樹脂の過熱、圧力が高すぎる、ベント不足などによって起きる。
  • ●油圧
    油を伝達手段に用いてかける圧力。
  • ●油圧式射出成形機
    油圧式は、射出成形機が開発されてから現在まで最も多用されてきた方式です。. 油圧ポンプを電動モーターで作動させて供給される作動油の油圧により型開閉、射出等の機構を作動させます。高圧の型締め力を比較的容易に実現できるなどの利点がある反面、精密な制御が難しい、複数のアクチュエータを同時並行に作動させるのが困難等の不利な面も多く、省電力の観点からも電動式が増える傾向があります。
  • ●油圧ポンプ
    油圧機械駆動用の圧力油を発生させる装置。ベーン式、プランジャ式、ギヤ式などがある。
  • ●ユリア樹脂
    ユリア樹脂(=尿素樹脂)は、尿素とホルムアルデヒドとの重合反応によって製造される、熱硬化性樹脂に属する合成樹脂。
  • ●溶接
    二つの部材の接合部を高熱で溶かして継ぎ合わせる加工方法。溶接棒を使用し部品同士を継ぎ合わせることもあります。
  • ●溶着
    樹脂用の接着剤を使用し素材同士を溶かして接合します。塩ビ系素材には、テトラヒドロフラン、アクリル系素材には、メチレン系の接着剤を使用します。
  • ●溶融
    熱によって物質が溶けること。
  • ●予備乾燥
    吸湿性のある成形材料から湿気を除くために、成形前に温風加熱などにより乾燥する操作。

ら行の用語

  • ●ライニング加工
    ライニング加工とは、物体の表面や内面に、定着できる物質で覆う表面処理のことです。
    この表面処理によって母材の耐摩耗、耐酸、耐食性を向上したりや直接の高熱を避けることができます
  • ●ラビットプロトタイピング
    ラピッドプロトタイピングとは、CAD/CAM方式によりラピッド(迅速)にプロトタイプ(試作品)を製造する技術のこと。一般的なラピッドプロトタイピングには、光造形法、粉末焼結法、薄膜積層法などがあります。
  • ●ラミネート
    ラミネートとは、複数の材料を貼り合わせて積層させることをいう。 最初から積層構造で製造する場合にはラミネート加工とは呼ばず、あくまで別々に製造された材料を後から貼り合わせる場合、ラミネートと呼ぶ。
  • ●ランド
    射出成型では金型内部のスプル先端から製品にあたる流路部分のこと。また押出用ダイにおいては、ダイの開口部の平行部分をいう。
  • ●ランナー
    射出成型金型においてスプルからゲートまでの溶融樹脂を流す経路。
  • ●ランナーレス金型
    射出成形用金型で、スプルーとランナー部分の樹脂を溶けたままにすることで成形ごとに排出されるランナーを無くした金型のこと。ホットランナー金型など。
  • ●離型剤
    成形品や積層品等が、金型または金属鏡面版などに粘着するのを防止して、容易に離すことができるようにする、表面を滑らかに美しく仕上げるために、金型や金属鏡面板などに塗布するけい素樹脂(シリコンスプレー)、ステアリン酸塩などの薬剤をいう。
  • ●リターンピン
    突き出された突出板・突出しピンを元の位置に押し戻すためのピン。
  • ●リブ
    樹脂成型品の肉厚を厚くすることなく、剛性や強度を持たせたり、広い平面の反りを防いだりする補強部分の構造。
  • ●理論射出体積
    スクリュ又はプランジャの先端断面積とそのストロークとの積。
  • ●リングゲート
    円形状の成形品の外周にゲートを設けたもので,ランナーをリング状に廻し,そのランナーから細いピンゲートを介して溶融樹脂を注入する。円筒,円盤,球状の成形品で溶融樹脂を均等に充填させる必要のある成形品に適している。
  • ●リングダイ法
    フィルムなどの成型でTダイ(フラットダイ)に対しリング状のダイうをいう。インフレーション法などでチューブ状に押出し延伸して一端を切り開き、フラットなフィルムに成形にする。
  • ●冷却管
    金型を効率よく冷却するために設ける通水用の水穴のこと。冷却用水の入り口から出口までの連続した穴。
  • ●冷却時間
    金型キャビティ内に射出された溶融樹脂の充填終了から、金型に熱を伝えて冷却が終了するまでの時間。通常成形品の断面中央部(最大肉厚部)の温度が材料の熱変形温度以下に達した時に冷却が終わったと見て、それまでの時間をいう。
  • ●劣化
    プラスチック原料や成形物などが熱、光、オゾン等また風雨にさらされ物性が低下すること。
  • ●連続押出吹込成形
    エアーを吹き込みながらパリソンを連続的に押出して吹込成形する方法。
  • ●連続積層成形
    連続積層成形は、被覆フィルムに樹脂を均一に塗布し、その上からロービングを連続的にカットして均一に散布しながら樹脂を含浸させフィルムで上部を被覆し、賦形用の治具を通して加熱炉で連続的に硬化させる成形方法です。強度の求められる波板や平板に用いられます。
    設備投資が高額で多品種少量生産には向かないが、連続成形で生産性が良く、ガラス含有量や厚みが成形中に調整可能。
  • ●ロール
    材料の圧延、つや出しなどに用いられる円柱形部品をいう。ロールの構造は、中空の鋳鉄製のボアードロールと、胴部表面下部に多数の小径貫通孔を配置するのが中央空洞のないドリルドロールの2種類がある。その使用目的に応じて、加圧ロール、加熱ロール、つや出しロールなどがある。
  • ●ロケートリング
    ロケートリングは、射出成型において金型より凸状に出たリングで、これを射出成形機の固定盤中央に開いている穴に合わせることで金型と成形機の位置を決めます。
  • ●ロケートリング径
    射出成形機のシリンダノズル先端部に、位置決めとして設けた金型ロケートリングに対応する凹みの径。
  • ●六価クロム
    六価クロムとは、無水クロム酸、クロム酸塩、重クロム酸塩等の総称。クロムメッキやクロメート処理、皮なめし捺染、顔料工場等で広く用いられてきたが、クロム潰瘍、感作性皮膚炎、肺がんなどを経気道暴露で引き起こす。また1976年六価クロムによる土壌汚染問題や環境汚染が問題視され、廃掃法の改正から有害物質の一つとして規定されています。
  • ●ロックウール
    ロックウールとは玄武岩、鉄炉スラグなどに石灰などを混合し、高温で溶解し生成される人造鉱物繊維のこと。建築用断熱材や培地、吸音材などに用いられている。耐火性にも優れることから、アスベストの代替材として使われる。主成分は二酸化ケイ素と酸化カルシウムで、単繊維径は3 - 10μm。
  • ●ロット
    同一条件下で生産された品物の集まり・単位の事。生産時のロットを生産ロット、検査の対象となるロットを検査ロットなどといいます。

わ行の用語

  • ●割型(スプリットモールド)
    成形品を取り出すために、分割面をもった金型のこと。射出成形金型では、成形品にアンダカットがあり、離型のために金型を分割しなければならないようなものを特に割型と呼んでいます。
  • ●ワンウェイ容器
    ワンウェイ容器とは、ペットボトル、アルミ缶、パウチなど一度使用しただけで廃棄しなければならない容器包装をいいます。回収・リサイクルも進んでいますが、産業廃棄物の大きな割合を占めています。

英数行の用語

  • ●2プレート金型
    固定側、可動側の二つから成る基本的な射出成形金型の種類。
  • ●2色射出成形機
    2組の射出装置を装備し、2色または2種の成形材料を同時あるいは連続して射出することができる成形機。
  • ●2色成形
    一次、二次の成形を自動で行い、二材質で一体化した製品を得る。
  • ●3プレート金型
    ランナーストリッパープレートによりゲートの自動カットを可能にした射出成形金型の種類。
  • ●ABS樹脂
    合成樹脂の一種で、アクリロニトリル (Acrylonitrile)、ブタジエン (Butadiene)、スチレン (Styrene)共重合合成樹脂の総称。自動車、電気・電子機器等の外装等様々な用途に多く使用されているポリスチレン系樹脂。
  • ●A-PET(ポリエチレンテレフタレート)
    非晶性ポリエチレンテレフタレートのシート。食品パッケージの素材シートとして多く用いられています。透明性や耐油性、成形加工性、耐薬品性に優れています。熱に弱く、37.7℃~41℃で変形します。燃やすと有毒ガスを排出しない点が特徴です。
  • ●AQL
    Acceptance Quality Limitの頭文字。合格品質水準、合格品質限界のこと。
  • ●AS樹脂
    合成樹脂の一種で、アクリロニトリル (Acrylonitrile)、スチレン (Styrene) のコポリマー(共重合化合物)透明な非晶性のプラスチックでABS樹脂同様に剛性や耐衝撃性でポリスチレンよりも優れていますが、通常品は熱変形温度はポリスチレンと同程度です。
  • ●BMC成形
    BMC(Bulk Molding Compound)は、チョップドストランドと樹脂を混練したものを塊状、ペレット状にした材料です。成形法は圧縮、トランスファー、射出成形が用いられます。
    長所:成形サイクルが短く、複雑な形状の大量生産に適している。充填材を多く使用できる為、寸法安定性が向上する。全工程の自動化が可能である。
    短所 :繊維の補強効果は比較的小さい。設備投資が大きい。 用途例:プリンター・複写機等のシャーシ、光学ハウジング等
  • ●B反
    A級品ではないロール オフグレード・ロール
  • ●CAD
    Computer Aided Design(キャド)、コンピュータ支援設計のこと。従来手作業で作成していた紙の図面に代わり、コンピュータの画面上で設計、モデリングをするために用いられるシステムまたはソフトのこと。設計分野、デザイン分野等で多く使用されています。
  • ●CAM
    Computer Aided Manufacturing(キャム)コンピュータ支援製造。CADにより製品形状を作成した3DデータをNCマシン等で実際の製品に加工製作するためのデータを作成するシステムまたはソフトのこと。
  • ●CF
    Carbon Fiber カーボン繊維 炭素繊維
  • ●CPP
    無延伸ポリプロピレン(Cast Polypropylene)
  • ●FR Frame Resisting
    (難燃)または Flame Retardant (難燃剤)
  • ●FRP樹脂
    Fiber Reinforced Plastics ガラス繊維強化プラスチック/エポキシ樹脂やフェノール樹脂などに、ガラス繊維や炭素繊維などの繊維を複合して強化補強したプラスチック。 浴槽、ユニットバス、ビル屋上の水タンク、大型船艇、キャンピングカーシェル、電気部品、化学プラント、自動車部品等に使用されています。FRPの浴槽が主流なのは、肌触り、衛生的、保温性、色彩・形状が自由に選択でき軽量で洗い場と浴槽が一体成形でき、水漏れを防ぐことができるからです。但し、衝撃にはやや弱く、研磨剤などで強くこすると傷がつくことがあります。
  • ●GF
    Glass Fiber ガラス繊維
  • ●GMT成形
    GMT(Glass-Mat reinforced Thermoplastics)は、熱可塑性樹脂(主にPP)をガラス長繊維マットで強化したプラスチック材料であり、スタンパブルシートとも呼ばれます。ガラス含有率が50%程度も占めているので、ガラス短繊維入り熱可塑性樹脂と比べて、強度的に優れ、自動車部品などに多数使われています。GMTを加熱、溶融しプレス機で成形します。
  • ●GP
    General Purpose  汎用、汎用グレードのこと
  • ●HB
    UL94規格に基づく難燃グレードで最も難燃性が低い規格
  • ●ISO
    International Organization for Standardization(国際標準化機構)の略。工業標準の策定を目的とする国際機関
  • ●ISO(国際標準化機構)
    International Organization for Standardization (国際標準化機構)の略称で、1947年2月23日に発足し、本部はスイスのジュネーブにあり、200以上の審議会にて規格を考案し審議する機関で、会員は各国の代表的標準化団体で、1カ国1団体に限らています。日本では日本工業標準調査会(JISC)が会員になっています。
  • ●ISO14001 ISO14001とは、「アジェンダ21」を的確にフォローする目的でISO(国際標準化機構)が出したISO14000s(環境マネジメントシステム規格)の根幹を成し、環境マネジメントシステム(EMS)をどのように構築すればよいかを定めた仕様書で、1996年に発効されました。組織(企業・自治体など)に対して環境に負荷をかけない事業活動を継続して行うように求めた規格となっています。
  • ●ISO9001
    品質マネジメントシステムに関する国際規格。企業などが、顧客や社会などが求めている品質を備えた製品やサービスを常に届けるための仕組みについて「国際標準化機構(ISO)」が定めたもの
  • ●L/D
    エルバイディー、押出機内蔵スクリューの有効長(L)と外径(D)との比。この値が大きいほど混錬効果があり均質が樹脂が押し出される。
  • ●L/t
    射出成形を行った時、成形材料が流れた長さ(L)を金型のキャビティの厚さ(t)で割った値。材料の流動性を表す。
  • ●LMガイド
    Linear Motion Guide 機械の直線運動部を「ころがり」を用いてガイドする機械要素部品でTHKの商標。リニアガイド。成形機では、プラテンの型開閉のガイドとして使用され、安定した動きを確保することで、金型の破損を防ぐ。
  • ●MFR
    →メルトフローレート
  • ●MI
    →メルトフローレート
  • ●MSDS
    MSDSはMaterial Safety Data Sheetの略称で、 ISO11014-1に規定されている。SDSと同じ。製品安全データシート、化学物質安全性データシート、化学物質等安全データシート(労働省)などとも呼ばれています。
  • ●NC旋盤
    Numerical Control Lathe (数値制御された旋盤) 回転している加工物に刃物を当て、円状や円筒状に部品を加工したり、切削加工を施したりする工作機械です。加工プログラムによりこ、工具の位置、回転数、対象物の位置を制御することで、生産性が高く、同じ条件での加工を繰り返すことが可能になります。
  • ●OG
    →Off Grade, オフグレード
  • ●OPP
    Oriented PolyPropylene 二軸延伸ポリプロピレンフィルム
  • ●OPS
    Oriented PolyStyrene 二軸延伸ポリスチレンフィルム
  • ●PCB(ポリクロロビフェニル)
    PolyChlorinated Biphenyl(ポリ塩化ビフェニル)、ビフェニルの水素原子が塩素が置換した化合物の総称を言います。熱に対して安定していて耐薬品、絶縁性に優れていることから、冷却用熱媒体、変圧器やコンデンサー、塗料、可塑剤等幅広く利用されていましたが、1968年のカネミ油症事件によって人体への悪影響が大きな社会問題になり、1975年には製造・輸入・使用が禁止になっています。
  • ●PP(ポリプロピレン)
    PolyPropylen(ポリプロピレン)は、汎用プラスチックの一種です。汎用樹脂のなかでは、耐熱性が高く、機械強度(引っ張り強度、圧縮強度、衝撃強度)も強い特性を持ちます。耐候性には劣り、接着が難しいという短所もありますが、汎用樹脂では、成形や加工のしやすいバランスの良い樹脂の代表です。電気絶縁性にも優れています。
  • ●projected area
    投影面積のこと
  • ●PS(ポリスチレン)
    PolyStyrene(ポリスチレン)は、ナフサを原料とする汎用プラスチックの一種です。無味無臭で食品用途に適している他、燃やしても有害ガスを発生しません。カップラーメンやヨーグルトなどの食品容器やCDケースなどの生活用品に用いられています。欠点として、弾性に乏しく曲げや衝撃に弱く、傷もつきやすい。
  • ●PVC(ポリ塩化ビニール)
    Poly Vinyl Cloride(ポリ塩化ビニール)は、汎用プラスチックの一種「塩ビ」と呼ばれることも多い。水道管のパイプ、建築材料、農業用ビニールハウス、レコード等に用いられています。
  • ●RoHS(ローズ)
    RoHS(Restriction of the Use of CertainHazardous Substances in Electrical and Electronic Equipment)電子・電気機器における特定有害物質の使用制限についての欧州連合指令。家電・電子機器に含まれる特定有害物質の使用を制限することにより、環境や健康に及ぼす危険を最小化することを目的としています。
  • ●RTM成形
    RTM(Resin Transfer Molding)成形は、カーボン等の織物基材を樹脂のついていない状態で型内に配置し、金型を閉めてから、流動性の良い樹脂を充填し、樹脂が行きわたったところで金型を加熱し、強化基材に含浸させ成形する方法。
  • ●SMC成形
    SMC成形法に使用する材料がSMC(Sheet Molding Compound)です。樹脂と繊維からなるシート(SMCシート、プリプレグシート)を金型にセットし、加熱加圧し硬化させる成形方法。
  • ●Tダイ法
    押出機の先に細いスリットのあるT型のダイスを付け、加熱溶解したプラスチック原料を押出し、フィルムやシートを作る方法
  • ●UL、UL規格
    Underwriters Laboratories Limited Liability Companyの略で、アメリカ合衆国の民間団体。材料や製品、機器、システムに、機能と安全性の規格基準を設定し、同時に評価方法を策定、実際に評価試験を実施しています。また、規格に適合した機器にその旨ラベルで表示したり、証明書の発行を行っています。